J1に「外国人助っ人」最多供給のブラジルと対戦、日本サッカーの現在地知る機会
日本は29日(日本時間30日)の決勝トーナメント1回戦で、ブラジルと米テキサス州ヒューストンで対戦する。
1993年のJリーグ発足以来、急成長を遂げてきた日本サッカー界に深く関わってきたのが、ブラジルの選手たちだ。「王国」との大一番は、日本サッカーの歩みと現在地を知る絶好の機会でもある。
ジーコ、ビスマルク、レオナルド、ジョルジーニョ……。Jリーグの黎明(れいめい)期にはブラジル代表歴がある名手たちが集い、プロ化して間もない日本に世界レベルの技術やプロ意識を植え付けた。その影響力は今も続き、ブラジルはJ1で最も多く「外国人助っ人」を供給している。
横浜Mで2023、24年にJ1得点王となったアンデルソンロペス(神戸)やレオセアラ(鹿島)、ラファエルエリアス(京都)らの卓越した決定力は日本選手の守備を鍛え、攻撃に刺激を与えてきた。昨秋にJ1の京都戦を視察した森保監督は「ラファエルエリアスのスピードと強度、一つ一つのプレーに執着したアタックはJリーグのレベルを上げている。その中で、(日本選手が)良さである技術力を発揮できるようになれば」と期待を込めた。
日本は代表戦で、ブラジルにはね返されてきた過去がある。ジーコ監督が率いた06年W杯ドイツ大会では1次リーグで対戦し、1―4で完敗。14年10月にシンガポールで行われた国際親善試合では、ネイマールのテクニックに翻弄(ほんろう)されて全4得点を挙げられ、0―4で敗れた。先発した森重真人(F東京)は試合後、「力の差を考えたら妥当な結果。一つのミスでゴールにつながることはみんなが感じたと思う」と唇をかんだ。
時を経て現在、日本は代表選手の多くが欧州の主要リーグに飛躍し、ブラジルなど強豪国の代表クラスと日常的に対戦する。そんな中、昨年10月、歴史が動いた。東京都内で行われた国際親善試合で、それまで2分け11敗だったブラジルから初めて白星を挙げたのだ。ブラジルは遠征日程の都合もあり、先発の顔ぶれはベストメンバーではなかったが、日本は3得点を奪っての逆転勝利。その大きな背中が見えてきたことは間違いない。
ビニシウスやマルキーニョス、ネイマールといったタレントがそろう相手に、負ければ敗退となる一戦でどんな戦いを演じるか。日本サッカーの真価が問われる。(岡田浩幸)
