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中東情勢の悪化に伴うナフサ不足により、住宅業界では資材高騰や不足の影響が深刻化しています。住宅メーカーが坪単価の値上げを余儀なくされるなか、購入検討者の間では、月々の負担を抑えるために40年以上の長期ローンを選ぶ動きや、「建売住宅」へのシフトが進んでいます。

【写真を見る】住宅価格高騰、利上げでマイホームに異変 「40年・50年ローン」急増…割安な「建売」にシフト

深刻化する資材不足の現場

大分市の住宅メーカー「SAKAI」。中東情勢の悪化に伴うナフサ不足によって、建築現場では現在も影響が続いています。

SAKAI 臼井栄仁社長:
「住宅を建てたい方は、たくさんいるんですけど、ナフサの関係で材料が高騰し、契約しても価格が上がる可能性があり、不安定な状況です」

「SAKAI」では、ナフサ由来である断熱材や防水シート、水道パイプなどの資材は7月分まで確保していますが、仕入価格は軒並み2割~3割上昇。そのため、6月の契約分から坪単価を5万円値上げしました。

坪単価さらに値上げへ

SAKAI 臼井栄仁社長:
「気密シートが手に入りにくくなっていて、5月まで出荷停止でした。これを貼らないと家が成り立ちません」

アメリカとイランの戦闘終結へ向けた動きから、ナフサ不足の解消が期待されるもの、大手設備メーカーはすでに8月の値上げを発表。資材の高止まりは続くとみられていて、SAKAIではさらに値上げせざるを得ないといいます。

SAKAI 臼井栄仁社長:
「『8月には値上げする』という業者がたくさんいて、弊社の予定だと8月に5万円ほど、この春から坪単価10万円の値上げになると思っています。工法や部材を変えて、これまでと同じ性能の住宅に仕上げていく必要があります」

こだわり諦め…苦渋の“超長期ローン”

一方、住宅購入サポートを行う大分市の「おうちの買い方相談室」では、住宅ローンに関する相談が増えています。

おうちの買い方相談室 田原誠那斗さん:
「ローンの組み方の相談は非常に増えていて、月の支払いを圧迫したくないという方が多くなっています。かつては35年ローンが主流だったんですけど、いまは40年、50年ローンを選ぶ方が増えている状態です」

この日、住宅を購入予定の別府市の夫婦が打ち合わせに。補助金や相続、建築スケジュールなどを相談していました。

(住宅購入予定者の夫婦)「変動金利の40年で払おうと思っています。月々の支払を少しでも減らしたいです。ただ、その年齢まで自分の支払い能力があるのかという不安や、金利も関わってくるので、金利は低い方がいいなと思っています」

夫婦はすでに土地が決まり、来年3月の完成を目指してハウスメーカーと間取りを設計中ですが、資材高騰の影響を懸念しています。

(住宅購入予定の夫婦)「バルコニーを付けたかったけど諦めたり、和室も諦めたり、思った通りの家ができるのか…。資材が入ってこなかったら、そもそも作りたい家ができないんじゃないかなと思っています」

「注文」から「建売」シフト

おうちの買い方相談室によりますと、中東情勢による住宅価格の高騰や工期の不透明さなどから、今年4月以降は「建売住宅」の需要が高まっているということです。

おうちの買い方相談室 田原誠那斗さん:
「建売住宅は、物の仕入れ値が今ほど上がる前に確保できていて、土地を大きく買って2個、3個と分割して建てるため、大量仕入れで安く提供できます。建売の方が安くなっていて、そちらへシフトする方が増えています」

こうしたなか、日本銀行は16日、住宅ローン金利の基準になる短期金利を31年ぶりに1%へ引き上げを決定しました。

今後の住宅市場について、おうちの買い方相談室の田原さんは「金利が上がっても住宅価格は下がりにくい」と分析しています。

おうちの買い方相談室 田原誠那斗さん:
「住宅業界では脱炭素化が進んでいて、省エネ性能や断熱性能を高めるなど、質を上げないといけない。質を上げるためには、もっと良いものを導入しないといけないので、住宅価格は下がることはないと思っています」

暮らしに直結する住宅ローン金利の動向は、今後のマイホーム選びに大きく影響しそうです。