中学数学が解けない名門大生?生成AI時代に問われる「本当の学力」とは
米国の名門大学で、入学者の基礎学力をめぐる議論が広がっている。日本経済新聞は2026年6月15日、「『中学レベルの数学解けない』米名門大で増加 学力試験への回帰探る」と報じた。
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN042QX0U6A600C2000000/
記事によると、米国ではコロナ禍をきっかけにSATやACTなどの共通テストを任意化する大学が増えた一方で、入学者の数学力を十分に把握しにくくなったという懸念が出ている。カリフォルニア大学の教員らは、共通テスト受験と結果提出の義務化を求める署名を提出し、署名数は1400人以上に達したという。
このニュースで注目すべきなのは、「名門大学なのに中学数学が解けない」という刺激的な部分だけではない。より本質的なのは、成績や提出書類だけでは、入学後に必要な基礎学力を見抜きにくくなっているという点だ。
特に生成AIの普及は、教育評価に新しい課題を投げかけている。AIを使えば、レポートの構成は整い、文章も読みやすくなり、数学の解説も作ることができる。正しく使えば学習を助ける強力な道具だが、評価の場面では、本人の理解度以上に提出物の完成度が高く見えてしまう可能性がある。
いわば「成績インフレ」の問題である。
日本の学校や学習塾にとっても、これは他人事ではない。宿題はきれいに出ている。ノートも整っている。ところが、目の前で解かせると説明できない。少し条件を変えると手が止まる。こうした場面は、AI時代にさらに見えにくくなる可能性がある。
これから重要になるのは、AIを使わせるか禁止するかという二択ではない。AIを使って学ぶ場面と、AIなしで理解を確認する場面を分けることだ。
学校であれば、レポートや提出物だけでなく、口頭説明、授業内の短い確認テスト、途中式の確認などを組み合わせる必要がある。学習塾であれば、目の前で解く、間違い方を見る、本人の言葉で説明してもらう、といった確認の価値が高まる。
生成AIは学習を効率化する。しかし、学力を身につけたかどうかは、最後には本人が考え、説明し、応用できるかで決まる。
米国の大学入試で起きている「テスト回帰」の議論は、日本の学校・塾・家庭にとっても、AI時代の学力評価を考える重要な先行事例だと言える。
関連リンク
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN042QX0U6A600C2000000/
MIT Admissions:https://mitadmissions.org/blogs/entry/we-are-reinstating-our-sat-act-requirement-for-future-admissions-cycles/
Harvard Gazette:https://news.harvard.edu/gazette/story/2024/04/harvard-announces-return-to-required-testing/
文部科学省 生成AIの利用について:https://www.mext.go.jp/a_menu/other/mext_02412.html
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN042QX0U6A600C2000000/
記事によると、米国ではコロナ禍をきっかけにSATやACTなどの共通テストを任意化する大学が増えた一方で、入学者の数学力を十分に把握しにくくなったという懸念が出ている。カリフォルニア大学の教員らは、共通テスト受験と結果提出の義務化を求める署名を提出し、署名数は1400人以上に達したという。
このニュースで注目すべきなのは、「名門大学なのに中学数学が解けない」という刺激的な部分だけではない。より本質的なのは、成績や提出書類だけでは、入学後に必要な基礎学力を見抜きにくくなっているという点だ。
特に生成AIの普及は、教育評価に新しい課題を投げかけている。AIを使えば、レポートの構成は整い、文章も読みやすくなり、数学の解説も作ることができる。正しく使えば学習を助ける強力な道具だが、評価の場面では、本人の理解度以上に提出物の完成度が高く見えてしまう可能性がある。
いわば「成績インフレ」の問題である。
日本の学校や学習塾にとっても、これは他人事ではない。宿題はきれいに出ている。ノートも整っている。ところが、目の前で解かせると説明できない。少し条件を変えると手が止まる。こうした場面は、AI時代にさらに見えにくくなる可能性がある。
これから重要になるのは、AIを使わせるか禁止するかという二択ではない。AIを使って学ぶ場面と、AIなしで理解を確認する場面を分けることだ。
学校であれば、レポートや提出物だけでなく、口頭説明、授業内の短い確認テスト、途中式の確認などを組み合わせる必要がある。学習塾であれば、目の前で解く、間違い方を見る、本人の言葉で説明してもらう、といった確認の価値が高まる。
生成AIは学習を効率化する。しかし、学力を身につけたかどうかは、最後には本人が考え、説明し、応用できるかで決まる。
米国の大学入試で起きている「テスト回帰」の議論は、日本の学校・塾・家庭にとっても、AI時代の学力評価を考える重要な先行事例だと言える。
関連リンク
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN042QX0U6A600C2000000/
MIT Admissions:https://mitadmissions.org/blogs/entry/we-are-reinstating-our-sat-act-requirement-for-future-admissions-cycles/
Harvard Gazette:https://news.harvard.edu/gazette/story/2024/04/harvard-announces-return-to-required-testing/
文部科学省 生成AIの利用について:https://www.mext.go.jp/a_menu/other/mext_02412.html
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