盗難「ランクル」をミニバンと偽り“不正輸出”もくろむ! 外国籍の男らを逮捕 ネットでは“厳罰化”求める声も
税関のX線検査で発覚! 高級車をねらう自動車盗難・不正輸出の実態とは
神奈川県警、千葉県警および横浜税関は2026年5月28日、虚偽の申請で盗難車などを横浜港から海外へ不正に輸出しようとしたとして、千葉県船橋市で中古車販売会社を経営するナイジェリア国籍の男ら4人を関税法違反の疑いで逮捕したと発表しました。
警察によると、男ら4人は2025年7月、横浜税関に対してミニバン2台を輸出するという虚偽の申告をし、実際はトヨタの高級SUV「ランドクルーザープラド」と高級ミニバン「アルファード」を不正に輸出しようとした疑いがもたれています。
【画像】盗難で狙われることの多い「ランクル」! 被害の様子を画像で見る(20枚以上)
今回の事案は、横浜税関がコンテナのX線検査をおこなった際に、申告内容とコンテナの中身が異なると判明したことがきっかけで発覚しました。
ランドクルーザープラドは2025年6月に神奈川県厚木市内で盗まれたもので、クルマの配線に特殊な機器をつないでドアロックを解除、エンジンを始動させる「CANインベーダー」と呼ばれる手口で盗まれた可能性があるとみられています。
また、もう1台のアルファードについては盗難車ではなかったものの、車体番号上では過去にナイジェリアへ輸出されたことになっており、このアルファードの車体番号が別の車両の不正輸出に利用された可能性もあるということです。
警察は、神奈川県厚木市で盗まれたクルマが自動車の解体・保管施設である「ヤード」に運ばれた後、横浜港に持ち込まれたものとみているほか、男ら4人が同様の手口で不正輸出を繰り返していたとみて捜査を続けています。
このニュースに対してインターネット上では、「クルマを大事にしている身としては、盗難車のニュースで防犯カメラがとらえた生々しい窃盗犯の映像が流れているのを見ると激しい憤りを感じる。愛着のあるクルマを雑に扱う犯罪者たちには二度と同様のことができないくらいの制裁を加えてほしい」と、自動車窃盗の厳罰化を望む声があがっています。
さらに、「氷山の一角だろう。全コンテナの完全チェックは難しいだろうが、個人や中小企業のコンテナはしっかりと検査をしてほしい」「外国人のヤードはこういう懸念があるから、管理や立入検査を強化すべきだと感じる。ドローンとか使って簡単に検査できるような法律や条例を作っても良いのでは」など、税関による水際対策や、警察によるヤードの抜き打ち検査を求める意見も多くみられました。
特に、盗難車の保管や不法滞在の外国人を働かせるなどの違法行為をおこなっている「不法ヤード」は自動車盗難の温床となっている実態があります。
警察庁の統計によると、2025年末時点で自動車解体ヤードは全国に約3100か所あり、都道府県別では多い順に千葉県(約760か所)、茨城県(約480か所)、埼玉県(約290か所)、愛知県(約200か所)、群馬県(約120か所)となっています。
加えて、2025年における自動車盗難の認知件数の上位5県は愛知県、埼玉県、神奈川県、茨城県、千葉県で、ヤードの件数が多い都道府県と重なっており、その関連性を指摘する声もあります。
もちろん不法行為は一部のヤードのみでおこなわれており、大多数は自動車解体業の作業場所として適切に営業しています。
しかし、ヤードの数が多ければ多いほど盗難車の隠匿・解体をおこなう不法ヤードの数も比例して増える可能性があり、警察による積極的な立入り検査や各種法令を駆使した取り締まりが重要になるといえるでしょう。
そのほか自動車盗難の被害を防止するためには、自動車所有者自身による対策も必要です。たとえばハンドルロックやタイヤロックといったクルマを動かせなくする固定装置のほか、衝撃を感知した際に音が鳴る警報装置を車内に設置するといった方法があります。
また、CANインベーダーはクルマの左前部の配線を特殊な機器につなぐ手口であることから、クルマの左側を壁ギリギリに駐車するなどして犯人の作業スペースを作らせないという対策も犯罪抑止につながります。
※ ※ ※
最近は盗難自動車を不法ヤードに運んで隠した後、コンテナに積んで海外へ不正輸出するという手口が横行しています。
警察や税関による取り締まりの強化はもちろんですが、自動車窃盗の厳罰化や中古車販売業を始める際の許認可の厳格化など、あらゆる法令の見直しについても議論を続けていく必要があるでしょう。

