スペインのペドロ・サンチェス首相(23日)=ロイター

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 【ワシントン=栗山紘尚、ロンドン=横堀裕也】ロイター通信は24日、米国防総省が、対イラン軍事作戦で米軍に自国の基地使用を認めなかったスペインへの報復として、北大西洋条約機構(NATO)加盟資格停止を検討していると報じた。

 米当局者の話だとしている。

 ロイターが伝えたのは、エルブリッジ・コルビー国防次官がまとめた内部向けメールとされる内容だ。NATO関係者は英BBCの取材に対し、「NATO条約では加盟国の資格停止や除名に関する規定は想定されていない」と説明しており、実現性は不明だ。

 ロイターによれば、メールにはNATO加盟国のうち「扱いにくい」国を重要な役職から外す案も記されていた。自国の基地使用について米国の要請を一時拒んだ英国に対しても、英領フォークランド諸島を巡る米国の立場見直しが盛り込まれているという。

 報道を受け、スペインのペドロ・サンチェス首相は「メールに反応すべきではない」と静観する構えを示したが、アルゼンチンと戦火を交えてフォークランド諸島を奪還した英国では、米国への反発が広がった。首相府報道官は声明で「英国の領有権は疑いようがない」と訴え、野党からは今月27日から予定されるチャールズ国王の訪米を中止すべきだとの声も上がった。