出番は少ないのに収納スペースを取る来客用の布団。手放すべきか迷いながら、持ち続けている人も多いのではないでしょうか。YouTube『60歳からの幸せライフ』で発信する暮らしのアイデアが人気のライフさん(60代)も、そのひとり。今回は、年齢や暮らしの変化に合わせて、客布団とのつき合い方を見直してきた実体験を紹介します。

「客用布団は多くもつもの」だった時代

私が若い頃は、「お客様布団は何組もそろえていて当たり前」という空気がありました。私も結婚時には、嫁入り道具として立派な綿の客布団を2組持たせてもらい、それが当然だと思って疑いませんでした。

【写真の管理をするライフさん】

その布団は厚みがあり、とてもかさばるもので、押し入れの大半を占めていた記憶があります。

当時は子ども2人の家族で、来客も今より多く、親戚が泊まりに来ることも珍しくなかった時代。客布団を用意しておくことが、当たり前の時代でした。

使わなくても「場所と手間」は取られる:30代で手放しを決断

けれど実際には、客布団を使うのは年に数回あるかどうか。それでも押し入れの大きなスペースを占領し、季節ごとに干し、湿気を気にし、重たい布団を出し入れする作業がありました。

当時は家事と育児に追われ、正直なところ「布団の管理が負担だな」と感じることも多かったです。それでも「もっていないといざというときに失礼」「なにかあったら困る」と、自分に言い聞かせていました。

転機になったのは、30代の頃の転勤による引っ越しでした。住まいが手狭になり、すべての荷物を見直さざるを得なくなったのです。

思いきって親に相談し、「ほとんど使っていないこと」「これからの暮らしに合わないこと」を正直に話しました。最初は驚かれましたが、最終的には納得してもらい、客布団の多くをリサイクルに出しました。

結果的に、手放しても困ることは一度もありませんでした。この経験が、私の「もち方」を見直す大きなきっかけになりました。

今のわが家は「一式だけ」

それから年月が経ち、今のわが家にあるお客様布団は子どもの独立を機に、10年前に改めて購入した一式だけです。敷布団は、重たい綿布団をやめ、軽さを第一に考えた混紡素材に。掛け布団も同様に、干す負担の少ない軽い羽毛を選びました。

60代になった今、なにより大切にしているのは「自分で無理なく扱えること」。質や数にこだわるよりも、量を絞り、日々の管理がしやすいことを優先しています。

来客が少なくなった今だからこそ

子どもが独立し、今は夫婦2人暮らし。来客の頻度も自然と減りました。だからこそ、「完璧に用意しておく」より、「頻度に合った備えで十分」と考えるようになりました。

必要になれば、レンタルを利用するという選択肢もあります。全部を家で抱え込まなくてもいい。そう思えるようになったのは、年齢を重ねたからこそかもしれません。

減らして、暮らしも気持ちも軽くなった

お客様布団を減らしたことで、収納はすっきりし、干す・しまうといった体の負担も大きく減りました。そしてなにより、「ちゃんと用意しておかなければ」という気持ちのハードルが下がったことがいちばんの変化です。

60代の暮らしは、これまでの“当たり前”を見直すチャンス。暮らしも備えも、今の自分に合っていれば、それで十分なのだと思います。無理をしない選択が、日々の安心につながっていく。そんなことを、私はお客様布団をとおして実感しています。