記事のポイント
レトロフェットは2024年秋コレクションで新たにオフィスウェアを提示した。
インスタ活用キャンペーンが33万再生を超え、EC売上は前年比30%増となった。
ブランドはSNSで顧客との絆を深め、距離を縮める重要性を学んだ。


レトロフェット(Retrofête)にとって、2024年秋コレクションには大きな期待が寄せられていた。同ブランドは華やかなパーティードレスで知られるニューヨーク拠点のファッションレーベルだが、今回はオフィスウェアという新たな一面を示そうとしていたのである。

「このショーは我々とブランドにとって本当に重要なものであった。なぜなら、これはある意味で『我々が誰であるか』を再び示す場であったと思うからだ」と、レトロフェットのアソシエイト・アートディレクターであるモニカ・グルーニンガー氏は語った。「我々は進化し続けている。そしてこれは、レトロフェットの女性像が層を持っていることを示す瞬間となった。ブランドが想定する女性像は単なるパーティーガールではなく、自分の人生を真剣に捉え、仕事を真剣に取り組む人である」。

インスタグラム活用で売上30%増



ブランドの2024年秋のランウェイショーは、パワースーツ、チャンキーニット、そして『氷の微笑(Basic Instinct)』のようなアイコニックな映画に着想を得たピンストライプによって、その新しいルックを披露した。だが、その姿をオーディエンスに伝えるうえで同じくらい重要であったのは、併せて展開されたインスタグラムのキャンペーンであった。「The Duality of the Working Woman(働く女性の二面性)」と題されたレトロフェットの2024年秋のライフスタイルキャンペーンは、ブランドの進化するビジョンを顧客層に伝えるためにこのプラットフォームを活用することに成功し、2025年のGlossy Pop Awardsでインスタグラム最優秀活用賞を受賞した。

このキャンペーンの鍵となったのは、華やかさと現実をつなぐことだった。グルーニンガー氏によれば、チームはこのキャンペーンの撮影のためにニューヨークの街へ出かけ、偶然、タクシーを撮影に使うことを申し出た運転手に出会ったという。この出会いは、キャンペーンに物語性を与える幸運なできごととなった。「そのときにピンときたのである。『彼女が1日をどう過ごしているのか、その物語を語ろう』と思った」と、グルーニンガー氏は語った。

その結果、モデルのダフネ・グローネフェルドを起用した写真や動画は、インスタグラム上の60万人以上のフォロワーとつながり、キャンペーンは33万5000回以上の再生と1000件を超える保存を獲得した。さらに、2023年同時期と比べて、ブランドのEC売上高は30%増加した。

2018年創業の若いブランドであるレトロフェットは、リボルブ(Revolve)やバーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)といった小売業者にも展開しており、ソーシャルメディアは単に顧客基盤を築くだけでなく、ブランドの成長過程にファンを導く上でも極めて重要だ。グルーニンガー氏は、2024年秋キャンペーンの成功から、こうしたクリエイティブな瞬間をありのままに捉えることを学んだと語った。

「我々はフォロワーを単に増やしただけでなく、彼らとの絆を築くことができ、非常にやりがいを感じている」とグルーニンガー氏は語る。「インスタグラムは我々と消費者とのあいだにあるガラスの壁を取り払う手段となってきた。それがもっとも重要なことなのである」とグルーニンガー氏は述べた。

[原文:How Retrofête used Instagram to introduce a professional side to its party-girl style

Emily Jensen(翻訳・編集:坂本凪沙)