脳科学者・茂木健一郎が語る日本の強みと未来「ミネルバのフクロウかも」

脳科学者の茂木健一郎氏が「日本の強みってなんなのだろう？」と題した動画で、日本の強みとそれに伴うチャンスについて詳しく語った。茂木氏は冒頭で、日本の弱みとして天然資源の欠如や人口減少、そしてルールや先例に縛られがちな点を指摘する一方、職人の技術力ときめ細やかな作り込みが「最先端技術でもきっと効いてくる」と強調。特に、精密な調整作業が必要とされるAI分野で日本はチャンスを得られると述べた。

また茂木氏は、日本の「食」についても語った。「外国からも日本食は最高と認識されている。フレンチやイタリアン、中華料理さえも、最も美味しい国として知られているのは日本だ」として、日本料理のローカル化や細やかなプレゼンテーションの要求水準の高さを取り上げた。

さらに茂木氏は、日本のチャレンジとオポチュニティは「表裏一体」とし、細かい作り込みが日本の得意分野であると述べた。具体例として、日本がゲームや技術製品で精緻さを追求してきた歴史を挙げ、「日本人のクオリティをコントロールする力は馬鹿にできない」と評価した。

動画の締めくくりで茂木氏は、日本の役割を「ミネルバのフクロウ」と喩える。「ゲームや料理のような分野で最初の粗削りを他国が行う中、日本は後からそれを精緻にする。ミネルバのフクロウとして、日本には独自の強みがある」と結論づけ、「日本のやるべきことがある」と呼びかけた。