2010年に解雇→再契約となり今年のシーズンに挑むこととなった多田野ですが、
ここまで12回(6試合)を投げ、失点・自責点ともに0
被安打は8。
防御率は0.00と好結果となっています。
※2軍でも8回を投げて失点0

多田野のイメージと言えば「イーファス(超スローボール)」でもあるのですが、
速球のほとんどが「ツーシーム」
奇麗な真っすぐ(フォーシーム)は投げてきません。
そして・・・
この「ツーシーム」をしっかりと内外に投げ分けるコトができるというのが、
強みの一つになっています。

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<2011年 多田野 全球種内訳>

今シーズン多田野が使用している球種は下記の通り。

【球種と平均球速】
・ツーシーム(直球系と括ってます)→平均140km
・スライダー →平均129km
・フォーク  →平均127km
・イーファス(超スローボール)→計測不能

【2011年 多田野 全球種比率の内訳】

グラフ

多田野の投球の中心は、ケッペルやウルフと同様にツーシーム
全投球の約64%を占めています。
そして、このツーシームをしっかりと内外へ投げ分けます。

ツーシームが真ん中付近に投じられたのは約10.92%
※ツーシーム全119球の内、真ん中付近は13球のみ

この制球の良さが、一つの武器となっていることは間違えないでしょう。

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【参考データ:日ハム投手陣 速球の真ん中比率】
多田野   →10.92%(全119球 真ん中付近13球)

ー先発ー
・ダルビッシュ→17.98%(全506球 真ん中付近91球)
・武田勝   →16.28%(全258球 真ん中付近42球)
・ケッペル  →15.36%(全625球 真ん中付近96球)
・ウルフ   →14.07%(全327球 真ん中付近46球)
・斎藤佑   →19.78%(全91球 真ん中付近18球)
・八木    →22.22%(全99球 真ん中付近22球)

ーリリーフー
・榊原    →9.28%(全97球 真ん中付近9球)
・宮西    →19.02%(全163球 真ん中付近31球)
・増井    →24.31%(全181球 真ん中付近44球)
・武田久   →19.58%(全143球 真ん中付近28球)
・谷元    →15.13%(全152球 真ん中付近23球)
・石井    →19.72%(全71球 真ん中付近14球)

※注意
・6月19日の投球データは未集計です
・ケッペルの4月30日データは未集計です
・ウルフの5月6日・5月31日データは未集計です
・斎藤佑に関しては直球+ツーシーム

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<低反発球の統一は、ツーシーム使いにプラスの要因?>

現在使用している低反発球は「変化球が曲がりやすい」などと言われておりますが、
ツーシームの変化も大きくなっているのかもしれませんね。
日ハム投手陣でツーシームの主な使い手と言えば・・・

・ダルビッシュ
・ケッペル
・ウルフ
・多田野
・斎藤佑


ツーシームを投球のメインとして使う「ケッペル・ウルフ・多田野」に関しては
いずれも好調。
※もちろんそれだけが理由ではありませんが

斎藤佑に関しては今後に注目です。
こうやって他の投手を見てみると・・・
斎藤佑は周りから「直球の球威」「直球の球威」とうるさく言われていますが、
フォーシーム(直球)の威力を磨くよりも、
もしかしたら「ツーシームの威力と制球」を磨いた方が近道かもしれませんね?
まぁ、その辺は投手コーチの腕の見せ所でしょう。
楽しみに待ってます。

ダルビッシュに関しては、ボール云々のレベルではないでしょう(笑)

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<多田野のもう一つの特徴。フライアウトの異常なまでの多さ>

多田野は三振をバシバシ取って行くタイプではなく、
打たせてアウトを稼いで行くタイプなのはご存知の通りです。

が、多田野のアウトは非常にフライでのアウトが多い結果となってます。
通常・・・
ツーシームやフォークで打ち取って行けばゴロが多そうなものですが・・・
【2011年 多田野 アウト結果一覧】


フライ比率→54.84%
・ゴロ比率 →22.58%

明確な理由はわかりませんが、
確かに昨年やその前も、フライアウトが多かったイメージはあります。
※札幌ドームへ見に行くと多田野が投げるコトが多かったんです(苦笑)

今後はこの辺りも注目して見てみたいと思います。

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【参考データ:ケッペル・ウルフ 各種比率】
ケッペル
フライ比率→21.60%
・ゴロ比率 →63.58%

ウルフ
フライ比率→29.25%
・ゴロ比率 →51.89%

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<まとめ>

第5・第6の先発に名乗りを上げてくるのは、
もしかしたら・・・多田野の可能性もあるかもしれませんね?
現在のポジションで我慢強く結果を残し続けたら、
起用される可能性もあるので頑張って欲しいものですね。