宝くじで「1000万円」当選!喜んで親と兄弟に「200万円ずつ」おすそ分けしたら、知人から「後から多額の贈与税が請求されるよ!」と言われたのですが本当でしょうか…?
宝くじの当せん金は本人が受け取るなら非課税
日本の宝くじの当せん金は、当せん者本人が受け取る場合、原則として所得税はかかりません。1000万円が当たった場合でも、その1000万円を受け取ったこと自体で所得税を払う必要はありません。
そのため、「宝くじは税金がかからない」と聞いたことがある人も多いでしょう。この点は基本的に正しい理解です。給与や事業収入のように確定申告して所得税を払うものとは違います。
ただし、非課税なのは当せん者本人が受け取る当せん金です。当たった後に、そのお金を誰かに渡した場合は、別の税金の話になります。親や兄弟に現金を渡すと、それは贈与とみなされる可能性があります。
もし複数人で共同購入していても、メンバー全員の委任状が必要になる場合があります。受け取りの際にメンバー全員で行くという方法もあります。
一人で委任状なしに当せん金を受け取り、分ける場合は単なる分配と考えられることがあります。つまり、後から「当たったから分ける」という場合は、贈与税の問題が出やすくなります。なお、旅行や出張中などに海外で購入した宝くじの場合は、日本の制度が当てはまらないことがあるので、注意が必要です。
親や兄弟に200万円ずつ渡すと贈与税の対象になり得る
贈与税は、個人から財産をもらった人にかかる税金です。年間110万円の基礎控除があるため、1年間にもらった財産の合計が110万円以下なら、通常は贈与税はかかりません。
しかし、親や兄弟にそれぞれ200万円ずつ渡した場合、受け取った人ごとに200万円の贈与を受けたことになります。ほかに贈与がなければ、200万円から基礎控除110万円を引いた90万円が課税対象です。
この場合、受け取った側が贈与税の申告と納税をする必要があります。贈与税は、渡した人ではなく、もらった人が申告する税金です。申告と納税を、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までにしなければなりません。親や兄弟に「税金はかからないよ」と言って渡してしまうと、後から相手に負担をかける可能性があります。
なお、生活費や教育費として必要な都度、直接充てるような場合は、贈与税がかからないこともあります。しかし、宝くじ当せん後にまとまった200万円を自由に使えるお金として渡す場合は、扱いが異なってしまう可能性があります。
家族に分けたいなら金額や時期を工夫する
家族におすそ分けしたい気持ちは自然です。ただし、税金を避けるためには、渡し方を考える必要があります。まず、年間110万円以内に抑える方法があります。たとえば、親や兄弟へそれぞれ100万円ずつ渡すなら、ほかに贈与がなければ基礎控除内に収まる可能性があります。
ただし、毎年同じ時期に同じ金額を渡すと、最初からまとまった贈与を分割しただけと見られる可能性があります。大きな金額を長期的に渡すなら、税理士に相談したほうが安心です。
また、共同購入だったことを主張したい場合は、購入前から誰がいくら出したのか、誰の分として買ったのかを証明できる必要があります。当たってから「みんなで買ったことにしよう」としても、認められない可能性があります。
ネットで購入する場合には、グループでの購入を想定された方法や仕組みがあることがあります。これを利用してみるのもよいでしょう。税金の負担を避けたいなら、現金を渡す前に贈与税の試算をしておきましょう。相手に税金がかかることを説明し、必要なら贈与税分も含めて考えることが大切です。
まとめ
宝くじで1000万円が当たった場合、当せん者本人が受け取る当せん金には原則として所得税はかかりません。しかし、そのお金を親や兄弟に200万円ずつ渡すと、受け取った人に贈与税がかかる可能性があります。
贈与税には年間110万円の基礎控除がありますが、200万円を受け取れば、差額が課税対象になります。税金を申告するのは、渡した人ではなく受け取った親や兄弟です。
家族に分けたいなら、金額や時期、共同購入だったかどうかを整理しましょう。善意のおすそ分けでも、後から家族に税負担が生じることがあります。大きな金額を渡す前に、税務署や税理士に確認しておくと安心です。
出典
国税庁 【贈与税の申告等】
国税庁 財産をもらったとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

