《懲役27年判決》「内田梨瑚の知り合いだけど何? 殴られたいの?」舎弟だった“サンロクキッズ”たちはどこに…「未成年の元締め」不在の旭川の現在
「死ねや!」──2024年4月19日早朝、北海道旭川市の景勝地「神居古潭」の吊り橋で罵声が飛んだ。直後、当時17歳の女子高校生Aさんは橋から転落。寒空のもと、10メートル下に流れる石狩川で溺れ命を落とした。
【写真を見る】 不倫疑惑が報じられた内田被告と警部補X。スナックで一緒に過ごす様子や、盛り上がる内田被告の姿なども
事件のきっかけは内田梨瑚被告(23、懲役27年の判決言い渡し済み)が公判でも主張したSNSでのトラブルだ。AさんはSNS上に内田被告が映った画像を共有。それに気づいた被告が激昂し、因縁をつけた。起訴状などによれば、内田被告はその後、軽自動車にAさんを監禁し、およそ4時間連れまわしたのちに、石狩川へ転落させて死亡させたとされている。
痛ましい事件から2年。NEWSポストセブンではこれまで、内田被告の人物像や生育環境について取材を重ねてきた。特徴的だったのは、被告が事件当時18歳だった小西優花受刑者=懲役23年の有罪判決=をはじめとする、未成年らを"舎弟"などと称して周りに置いていたことだ。
旭川市の繁華街「3・6(サンロク)街」に集い、被告と交友があった"サンロクキッズ"たちは今、どうなっているのか。【前後編の前編】
地元メディアの事件担当記者が話す。
「公判で検察側が認めていたように、内田被告には暴力団と関係があった。違法な薬物を売り捌いたり、駅周辺で"立ちんぼ"をする未成年の少女らの元締めをしていたなどという情報も聞こえてきます」
内田被告の逮捕そのものもそうだが、"サンロクキッズ"たちに注目が集まったきっかけは、被告と元道警職員・X警部補の"不倫疑惑"だった。
「Xは当時、事件の捜査本部がある旭川中央署の刑事でした。Xと内田被告は、サンロクにあるカラオケスナックでたびたび一緒に酒を飲んでいた。中央署の職員らはある事件でこの店の店主と懇意になり、それ以来、足繁く通うようになった。問題は、未成年がそのスナックに出入りしていたことでした」(同前)
当時、旭川市で探偵業をしていた「NPO法人トラブル相談センター」の代表理事・岸本和幸氏も、かつて取材に証拠の写真を交えてこう説明している。
「このスナックはもともと、内田被告の舎弟だった未成年の少女が紹介したんです。驚くことに、Xと同じ署の刑事2人が、その少女を未成年だと知りながら口説いている時もあったそうです。
上半身裸になってお店のカウンターのなかに勝手に入ったり、飲み放題に入っていないビールとワインを飲んだりする職員もいて、いつも"どんちゃん騒ぎ"でした。旭川市民の模範であるべき側の警察がこの体たらくで、心底呆れましたよ(当時、道警にこの証言を確認したが、『個別具体的な回答は差し控える』とのことだった)」
しかし事件以降、サンロク街では未成年飲酒や、売春行為の取り締まりが厳しくなった。2024年末時点では、こんな証言も聞かれた。
「警察が抜き打ちでいくつもの店に入りました。堂々とバーで飲む中学生、高校生は減ったと思います。ですが根本的な解決に至ってはいない。カラオケに酒を買って持ち込んだり、年齢確認がゆるい店で飲んだりしています。
駅の裏で立ちんぼをしていた子たちにしても、その場からはいなくなりましたが、SNSを駆使して"客探し"をしているようです」(サンロク街の飲食店店主)
では、現在はどうか。
「キッズは『あさひかわ北彩都ガーデン』(旭川駅南口直結の都市庭園)の広場に相変わらずたまっています。立ちんぼは南口東側ロータリーの橋の下などに立っているらしくて、男性が夜にスーツを着て歩いていると、買春客だと疑われて職質されるってウワサです」(サンロク街の飲食店従業員)
記者は6月中旬、実際に旭川駅周辺を訪れ、いわゆる"サンロクキッズ"らしき未成年の集団に声をかけた。
──すみません。旭川で起きた内田梨瑚被告の取材で……
「キャー! 〇〇こっち来て!!(前方を歩いていた未成年の男性が向かってくる)」
──このあたりによくいたと。どんな人でしたか。
「言わねえよバーカ!」
「(別のキッズ)知ってるー。内田梨瑚の友だち」
──お知り合いですか。
「うん。内田梨瑚の知り合いだけど何? 殴られたいの?」
──裁判で「殺していない」と主張していることについて……。
「そんなん知らねえよバーカ! なに? 喧嘩売ってんの?」
──いや、取材で……
「やかましいわ、オラッッ! 喧嘩売ってんのかコラ!」
少年らはこう言い放つと、夜の街へ消えていった。事件の影は、今も色濃く旭川の街に残っているのだ。続く記事では、そんな被告の半生を振り返る。
(後編につづく)

