Linux環境でWindowsアプリケーションを実行したい場合、WineやCrossOverといったツールが選択肢として挙げられますが動作しないアプリケーションも多く存在します。そこで、仮想化技術を活用してWindowsアプリをLinux上でネイティブのように動作させるオープンソースツールWinBoatが公開されています。

WinBoat - Run Windows Apps on Linux with Seamless Integration

https://www.winboat.app/

TibixDev/winboat: Run Windows apps on Linux seamlessly

https://github.com/TibixDev/winboat

インストール

今回はUbuntu 24.04をOSとしたLinux PCにDockerおよび、FreeRDPを用意した環境でWinBoatを試します。公式サイトで「AppImage」を選択後「Download AppImage」をクリック。



コンソールを起動し、ダウンロードしたファイルに実行権限を与えます。


chmod +x winboat-0.9.0-x86_64.AppImage


起動コマンドを実行。


./winboat-0.9.0-x86_64.AppImage --appimage-extract-and-run --no-sandbox


WinBoatのインストール画面から「Next」をクリック。



ライセンスの同意確認画面が表示されるので「I Agree」をクリック。



必要な要件が満たされていることを確認し「Next」をクリック。



インストール先を指定し「Next」をクリック。



インストールするWindowsのバージョンと言語を選択し「Next」をクリック。



「Username」にユーザーの名前を入力、「Password」と「Confirm Password」にパスワードを入力し「Next」をクリック。



CPUのコア数とメモリ、およびディスクを割り当て「Next」をクリック。



ホームフォルダーを共有するか選択し「Next」をクリック。



設定内容に間違いがないか確認し「Install」をクリックするとインストールが始まるのでしばらく待ちます。



インストールが完了したので「Finish」をクリック。



管理画面に移るとメニューとリソースモニターが表示されます。アプリを確認するため「Apps」をクリック。



Windowsアプリケーションが表示されるのでテストとして「Microsoft Edge」をクリック。



サインインの案内が表示されるので「はい」をクリック。



「Microsoft Edge」がLinuxのデスクトップ上に単体のウインドウで起動しました。



バージョン情報を確認すると最新版のEdgeがインストールされています。



「Windows Desktop」をクリックすると…



Windows 11のデスクトップ画面が起動します。このデスクトップ内でもWindowsアプリを起動することが可能です。



◆WinBoatの特徴

・洗練されたインターフェース

Linuxのデスクトップ環境にシームレスに統合し、ネイティブアプリケーションのように感じられる体験を実現。

・自動インストール機能

GUI上で設定や仕様を選択するだけで、自動的にセットアップが完了。

・あらゆるアプリを実行可能

Windowsで動作するアプリケーションであれば、WinBoatで実行可能。

・ファイルシステム統合

LinuxのホームディレクトリがWindows内にマウントされるため、2つのシステム間でファイルを手軽に共有可能。

・その他の機能

スマートカードパススルーやリソース監視などの追加機能。

・WinAppsとの比較

WinAppsでは基本的なTUIとタスクバーウィジェット、そしていくつかのCLIコマンドが提供されるのみで、セットアップの大部分を手動で行う必要があり、すべてをまとめる統合インターフェースがありません。

・USBパススルー対応

USB接続の周辺機器やハードウェアであれば、Windows用の設定ソフトウェアを使用して設定が可能。

・GPU関連の今後の展開

2025年12月時点ではGPUアクセラレーションやパススルーには未対応で、今後準仮想化ドライバーを通じたGPUアクセラレーションの実装を計画。

・アンチチート搭載ゲームについて

仮想化をブロックするため実行できません。

・Podmanサポート

Dockerの代わりにPodmanもサポートされていますが、USBパススルーはまだサポートされていません。

・ベータ版として公開中

2025年12月時点ではベータ版として公開されており、時折バグや問題に遭遇する可能性があります。

◆WinBoatの利用者からの意見

Hacker Newsでの投稿から、以下の意見や報告がありました。

・これは単なるWindows VMに追加ツールを搭載したもので、目新しいものではないという意見

・Edgeが立ち上がらずフリーズしてしまう事例

・Windowsライセンスが必要になるとの報告

WinBoatはWineのようなLinuxネイティブでWindowsアプリを動かす互換レイヤーではなく、仮想化を用いてWindows環境を提供するもので、Wineよりも実行可能なアプリケーションは多いですが負荷は高くなります。しかし、導入が簡単な点やアプリ単体を起動した際にはLinuxのデスクトップ上にウインドウとして起動できる点など、通常の仮想化ソフトウェアと比べて便利な点もあります。関連記事

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