「和食って、本当はもっとシンプルなもの」インタビュー&笠原流和食のレシピを紹介!
「みんな、和食を難しく考えすぎてる」という笠原将弘さん。卓越した料理センスから生まれる独創的な和食が人気です。
肉や魚、野菜、豆腐を使ったふだんのおかずから、ご飯、汁物まで、「これでいいんだ!」と気持ちが軽くなるようなつくりやすいレシピが92品詰まった『きょうの料理 笠原将弘の和食はもっとおおらかでいい。』刊行記念インタビューと、特別にレシピを公開します。
※『きょうの料理2025年10月号』より再構成しています。
NHKテキスト「きょうの料理」の大人気シリーズが一冊に! 『きょうの料理 笠原将弘の和食はもっとおおらかでいい。』刊行記念
笠原将弘さんインタビュー「和食って、本当はもっとシンプルなもの」
僕が料理をするときに何よりも心がけているのは、 「無駄なくシンプルに」ということ。
――番組のシリーズタイトルでもあるこの本の書名は、笠原さんの信条から生まれたそうですね。
そうなんです。僕が常々思うのは、「みんな、和食を難しく考えすぎている」ということ。和食は「手がかかる」というイメージをもたれがちですが、決してそんなことはありません。だって和食は特別なものではなく、昔から日本の家庭でごく普通に食べられてきた料理なのですから。このタイトルには「もっとシンプルに和食を楽しんでほしい」という僕の強い思いが込められています。
――「おおらかでいい」といわれると、気楽につくれそうな気になりますね。
僕が考える「おおらか」とは、「手抜き」や「ずぼら」という意味ではありません。ただラクをするのではなく、おいしさのために必要なところには手をかけ、やってもやらなくてもいい手順は思いきって省く。材料や調味料も最小限になるよう心がけています。個人的には、分量だってもっとザックリでいいと思っているんですけどね(笑)。
――笠原さんにとって和食の魅力とは?
やはり、食材の旬を大事にしているところですね。季節ごとに味わいも香りも食感も違う。こんなぜいたくな料理は、世界でもまれだと思います。もう30年以上厨房に立ち続けていますが、いい食材に出合うといまだに心が躍ります。だからこそ、なるべくシンプルに調理をして、食材本来の味を引き立たせたいと思うのです。
―最後に読者の方にメッセージを!
家庭料理の正解は1つではありません。自分や家族がおいしいと思えば、それが正解。レシピに書いてある材料を冷蔵庫にある食材で代用してもいいし、味つけだって好みで加減してもいい。細かいことにとらわれすぎず、おおらかな気持ちでつくってもらえたらうれしいです。
チキンチキンごぼう
仕事で訪れた山口県の小学校の給食に出てきた一品です。
甘辛い味つけがたまらなくて、今ではうちの店のまかないの定番に。
ご飯が何杯あっても足りません!
材料 (2~3人分) 鶏もも肉…1枚(300g)
ごぼう…1本(100g)
🅰️ (砂糖…大さじ1 塩…小さじ1/2 こしょう…少々)
🅱️ (しょうゆ・酒・みりん…各大さじ2 砂糖…大さじ1+1/2)
細ねぎ(小口切り)…3本分
白ごま…適量
■片栗粉・揚げ油
◎350kcal ◎塩分2.9g ◎調理時間20分
1 ごぼうはよく洗って皮ごと斜めに5㎜厚さの薄切りにし、サッと洗って水けをしっかりと拭く。鶏肉は一口大に切り、🅰️をもみ込む。
2 1の鶏肉とごぼうに片栗粉適量をまぶす。深めのフライパンに揚げ油を2㎝深さまで注いで170℃に熱し、鶏肉を入れ、時々上下を返しながら約4分間揚げる(写真)。カリッとして火が通ったら取り出し、油をきる。同じフライパンにごぼうを入れて3~4分間揚げ、カリッとしたら取り出し、油をきる。
3 別のフライパンに🅱️を入れて中火にかけ、ひと煮立ちさせる。とろみがついたら2の鶏肉、ごぼうを加えて煮からめる。器に盛り、細ねぎ、白ごまをふる。
おおらかPOINT
鶏肉は砂糖をもみ込んでから揚げれば、ふっくらと柔らかくなる。大きなフライパンならごぼうと一緒に揚げてもよい。
「これでいいんだ!」と気持ちが軽くなるような、つくりやすい和食レシピが92品。
「これでいいんだ!」と気持ちが軽くなるような、つくりやすい和食レシピが92品。
笠原将弘(かさはら・まさひろ)東京・新宿の「正月屋𠮷兆」で修業後、実家の焼き鳥店を継ぎ、現在は東京・恵比寿の日本料理店「賛否両論」店主。卓越した料理センスから生まれる独創的な和食が人気を集め、和食界を牽引している。NHK「きょうの料理」の「和食はもっとおおらかでいい。」シリーズもおいしさのツボを押さえた家庭でつくりやすいレシピが大好評。雑誌やテレビ、料理教室などでも幅広く活躍中。

