ネイルポリッシュの エッシー がWNBAと異色コラボ 注目を集めたのは「人気マスコット」

記事のポイント ロレアル傘下エッシーがニューヨーク・リバティとコラボし、マスコットを起用した異例のキャンペーンを展開した。 キャンペーンは開始24時間で10億インプレッションを獲得し、累計40億超へ拡大、メディア露出も大幅に広がった。 ネイル市場が低迷するなかで、エッシーは平均成長率を36%上回り、ほかのロレアルブランドもスポーツ進出を加速している。
ファッションやビューティブランドにとって、スポーツ界に参入する絶好の機会が到来している。WNBAの台頭、NBAやNFLなどのリーグとファッションの継続的なコラボレーション、ポップカルチャーにおける女性スポーツの興隆により、アスリートやチームとのスポーツコラボレーションへの関心はかつてないほど高まっている。
マスコットを起用した異色のキャンペーン
Glossyが8月21日に主催したデジタルイベント「The Sports Opportunity」において、ロレアル(L’Oréal)のバイスプレジデント兼マーケティング・戦略プロジェクト責任者であるゾーイ・ハウスマン氏は、ファッションブランドとビューティブランドにとっていかに大きな可能性があるかを説明した。
ロレアル傘下のネイルブランドであるエッシー(Essie)は、今年5月、ロングウェアネイルポリッシュのジェル・バイ・エッシー向けプロモーションキャンペーンの一環として、女子バスケチームのニューヨーク・リバティ(New York Liberty)とコラボレーションした。しかし、このキャンペーンでスポットライトが当てられたのは、選手ではなくリバティの人気マスコットであるゾウのエリー(Ellie the Elephant)だった。エッシーはエリーにマニキュアを施し、バイラルになった複数の動画に出演させたほか、テフィ・ペソア氏(インスタグラムのフォロワー41万人)などのゾウ以外のインフルエンサーらと一緒に登場させた。
ハウスマン氏は、スポーツはエッシーにとってまったく新しい領域だったと語る。「これはエッシーにとってまったく新しい取り組みだった。だが、大胆で文化的に意義のある方法でブランドに命を吹き込みたいと考えた。ただのビューティインフルエンサーではなく、もっと大きなことをやりたかった」。
@essie they call her big essie 💅 @Ellie the Elephant @nyliberty ♬ original sound - essie
成果は過去最大規模
キャンペーンの結果は、この戦略が功を奏したことを示している。ハウスマン氏はGlossyに対し、キャンペーン開始から24時間で10億回を超えるオーガニックインプレッションを獲得し、エッシー史上最大かつもっとも成功したキャンペーンとなったと語った。このオーガニックなスタートは、その後、より伝統的なメディアでの記事につながり、最終的にはビューティ専門メディアからニューヨーク・タイムズ紙(New York Times)やウォール・ストリート・ジャーナル紙(Wall Street Journal)といった主要メディアにも取り上げられた。
また、キャンペーンを通じてニューヨーク・リバティの試合で5000個のサンプルを配布し、試合会場でエッシーは新規顧客1万5000人と交流することができた。
このキャンペーンはきわめて短期で実現した。ハウスマン氏がアイデアを練り始めたのは1月、エッシーがリバティと契約したのは4月、そして5月にはキャンペーンがスタート。撮影は1日で完了したという。以来、キャンペーンは現在までに累計40億を超えるインプレッションを獲得している。
低迷する市場で際立つエッシー
このキャンペーンは、エッシーが業界全体のトレンドに逆行する結果をもたらした。ネイルポリッシュ市場は現在、下降傾向にあるが、ハウスマン氏によるとエッシーは現在ネイルポリッシュブランドの平均成長率を36%上回っているという。
ロレアル傘下でスポーツとコラボレーションしているブランドはエッシーだけではない。ハウスマン氏によると、ロレアル傘下のほかの多くのブランドもスポーツとのコラボレーションを実施している。そのなかには、7月にWWE初の化粧品スポンサーとなったメイベリン(Maybelline)の例がある。ほかのブランドも近々、初のスポーツコラボレーションを開始する予定だとハウスマン氏は語っている。
他ブランドとのシナジー
エッシーはまた、ニューヨーク・リバティと提携しているほかのブランドとも協力し、そのメリットを受けている。スーツケースブランドのアウェイ(Away)やファストフードチェーンのシェイクシャック(Shake Shack)など、リバティのほかのブランドスポンサーと提携し、単発のキャンペーンやニューヨーク・リバティの試合会場でのギフト配布など、さまざまな取り組みを実施している。
「シェイクシャック、アウェイ、フェンティ(Fenty)のリーダーシップチームと関与している」とハウスマン氏は述べる。「スポーツに関わり、選手やリーグ、個々のチームを支援するには実に多くの方法がある。我々のあいだには多くの相乗効果が生まれている。お互いの強みをどう活かせるか。これは360度のエコシステムであり、我々全員がチームをサポートしている」。
[原文:L’Oréal-owned Essie’s sports partnership has generated 4 billion organic impressions]
Danny Parisi(翻訳・編集:ぬえよしこ)
