【クラブW杯|E組展望】大本命のインテルにも不安要素。浦和が初陣のリーベル戦で活かしたいメリットは?
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ハイレベルなチームが揃ったE組だが、断然の本命はインテルだ。2011年の世界王者でもあるインテルは、大手ブックメーカーの「ウイリアムヒル」で優勝オッズ14倍となっており、50倍のリーベル、250倍の浦和、300倍のモンテレイよりかなり高い評価ということになる。
怪我から復帰してきたエースのFWラウタロ・マルティネスも、アルゼンチン代表に招集はされたが、2試合で出番なく終わるなど、スタートから100%実力を発揮できるかは不明だ。
2010年にセリエA、CL、CWCの三冠を獲得したクラブのOBでもある新監督のクリスティアン・キヴは、インテルの下部組織から指導者の道をスタートさせており、パルマを2024-05シーズンの途中就任からセリエA残留に導いた手腕を、ジュゼッペ・マロッタ会長など、クラブ関係者に高く評価されているようだ。
しかも、パルマではインザーギ前監督と同じく3−5−2を使っており、少なくとも選手の配置に関して混乱はないだろう。
ただ、CLファイナルから2週間あまりで初戦を迎えるということもあり、初戦の相手で、シーズン終了から1か月が経っているモンテレイとはコンディション面でかなり違うかもしれない。2024-05シーズンの後期で7位だったモンテレイは“リギージャ”と呼ばれるトーナメント方式のプレーオフを戦い、準々決勝で敗れた。その直後にマルティン・デミチェリス監督が解任されると、かつて“グアルディオラの右腕”と呼ばれたスペイン人のドメネク・トレント監督が引き継いだ。
前体制以上に、多角的なパスワークでチャンスを作り出すスタイルを植え付けるはずだが、チームの強みは大きく変わらないだろう。元スペイン代表のセルヒオ・カナレスを起点としながら、いかにメキシコ代表FWヘスス・コロナや元アルゼンチン代表FWルーカス・オカンポスが、サイドから良い形で仕掛ける流れに持っていけるか。
インテルの守備は堅いが、モンテレイも自分たちの時間帯をある程度は生み出せるはず。そこでゴールを決められるか。
また、どちらのチームもセットプレーからの得点力が強みであり、インテルにはトルコ代表MFハカン・チャルハノール、モンテレイにはカナレスという良質なキッカーがおり、しかも前者には194センチのDFヤン・ビセック、後者には抜群の得点嗅覚を持つDFセルヒオ・ラモスのような選手もいるので、セットプレー、特にCKのシーンではスリリングな攻防になりそうだ。
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浦和とリーベルの対戦は、大方の予想でリーベル優勢だろうが、浦和にも少なからずチャンスはある。相手には17歳のアルゼンチン代表FWフランコ・マスタントゥオーノというスペシャルなタレントはいるが、浦和の攻撃的なキーマンであるマテウス・サヴィオは「彼は非常に素晴らしい選手ですし、クオリティがある。だからこそ、レアル・マドリーへの移籍の話が出ているんだと思います。ただし、彼がいるから特別なことをするのではなく、チームとして戦うことが大事」と強調する。
マルセロ・ガジャルド監督が率いるリーベルは、確かに局面で個人能力を活かしてくるが、ベースにはコレクティブな組織がある。守備から攻撃への切り替えはかなりハイレベルなので、浦和としてはここで後手に回って、ズルズルと行かないように心がける必要がある。
守備で耐えることはもちろん大事だが、攻撃でも中盤の要であるサミュエル・グスタフソンを軸に、金子拓郎やM・サヴィオがボールを持って前を向ける局面はあるはず。そこで渡邊凌磨はもちろん、普段は守備的なタスクが多い安居海渡なども機を逃さず攻撃に出ていけるかどうか。
前線は背後に飛び出せる松尾佑介が現在ファーストチョイスとして考えられるが、コンディション不良による7週間の離脱から回復してきたチアゴ・サンタナ、大会前に加入した昨年J2得点王の小森飛絢など、タイプの違ったストライカーが揃っている。
相手はそうした選手たちの特長をほぼ知らないはず。“初見殺し”ではないが、特にリーベル戦で、そうしたメリットは最大限に活かしていきたい。前迫雅人コーチが仕込む、デザインされたセットプレーも貴重な得点源になりうる。
もちろん勝利が理想ではあるが、浦和としてはここで勝点1でも取れれば、インテル、モンテレイとの戦いに希望を繋げることができる。逆にリーベルとしては勝点3を確実に取っておきたいだろう。
ただ、リーベルにとっては第2戦でモンテレイに勝利することが、グループステージ突破のウェートを占めるので、80分が過ぎて同点といった状況になれば、無理に勝点3を狙ってこない可能性もある。浦和としてはそうした流れもうまく読み取りながら、ゲームを運んでいきたい。
文●河治良幸
