Media Briefing[日本版]:🍪IABに反論するGoogleを我々が冷ややかに見てしまう理由🤔
IABテックラボによるプライバシーサンドボックスのギャップ分析レポートから、それに対するGoogleの反論。そんなGoogleに向けられる業界内からの厳しい視線。2月第3週以降、ポストCookieあるいはプライバシーサンドボックスを巡るニュースの数々は、真田広之氏の主演で映像化したいほどなかなかドラマチックな展開だった。パブリッシャーやメディアバイヤーにしてみると、とても楽しむ気持ちにはなれなかったかもしれないが。
IABテックラボに「プライバシーサンドボックスはユーザーのプライバシーを守るもの」と猛反論したGoogle
2月15日、GoogleはIABテックラボ内が前週に発表した「プライバシーサンドボックスのデジタル広告向け適合性ギャップ分析」レポートに対する「反論」を公式記事で公開した。
IABテックラボのレポートの内容はこれまでにも取り上げているため割愛するが、端的に言えばプライバシーサンドボックスの機能不足や欠点を辛辣に指摘するものだ。
これに対しGoogleは、「IABテックラボの使命を重視」しているとしつつ、レポートは「(Googleの見解によると)多くの誤解や誤りが含まれ」ており、IABテックラボが「効果的なデジタル広告を支援しながらユーザーのプライバシーを強化するというプライバシーサンドボックスの幅広い目的を無視している」と、かなり強い口調で自社の主張を展開している。
別に両者は険悪な状態でお互いを攻撃し合っているわけではなく、Googleも関係者間の協力と継続的な対話の重要性を強調(実際にIABの年次総会などでも対話をおこなった)している。しかし、この反論を「もっともだ」と受け入れられない根本にあるのは、Googleの透明性への疑念やプライバシーサンドボックスに関するドキュメントの提供不足ではないだろうか。
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「プライバシーに配慮した効果的なデジタル広告」が本当に実現するのかは微妙なところ
Googleの反論に対し、デジタル広告業界内から納得の声はあまり聞かれない。本当にユーザーのプライバシーに配慮した効果的なデジタル広告を実現できるのか、誰もが疑念を抱いているからだ。
たとえば、匿名の広告主や業界団体が連合でオープンウェブの可能性を模索する団体、Movement for an Open Web(MOW)はそもそもGoogleのプライバシー遵守に関する透明性と説明責任が欠如していると指摘する。同団体の代表であるジェームズ・ローズウェル氏は「Googleは各国の個人情報保護監督機関が提起した懸念に対し、その払拭に必要な透明性を提供できていない」とし、「IABテックラボが提案するような監査を行い、規制当局がその職務を効果的に遂行するのに必要な情報を提供すればよかった」と指摘している。
「効果」の面ではどうだろうか。匿名で米DIGIDAYの取材に答えたパブリッシャーの幹部は、「『トピックス(Topics)』はいまもブラックボックスのまま(中略)、『プロテクテッドオーディエンスAPI(Protected Audience API)』はGoogleをさらに強くするだけ、『Related Website Sets』は多くのチャネルやメディア資産を持つパブリッシャーには著しく不利」と語っている。
そして、英国の競争市場庁(CMA)をはじめとする規制当局からは、「サードパーティCookieの廃止によってGoogleが得るものとは何なのか」と問いかけられている。要するに、誰もが「最初からGoogleに有利な、オンライン上でのGoogleの支配力の強化につながるエコシステムが作られていないか」と考えているのだ。
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