追い込まれた菅義偉首相(72)が、再度発出した緊急事態宣言。今回も、指定区域の飲食店には、20時までの営業時間短縮が求められている。

 そんな緊急事態下の1月中旬、21時ごろに都内の歓楽街を歩くと、人もまばらとはいえ、ちらほらと客引きに声をかけられるではないか。あるフィリピンパブから出てきた客に声をかけてみると――。

「この店に入ったのは20時以降です。店内には “ソーシャル・ディスタンスを保って” と掲示されていますが、ほとんどの人がマスクを外していたし、ベタベタくっつき合っている人もいましたよ。『20時以降はドアに鍵をかけて、僕ら常連にだけ声をかけて営業している』と言われました」

 20時に店を閉めれば、一日あたり6万円の「時短協力金」を受け取れる。しかし、こうして20時以降も “闇営業” を続ける店が存在するのだ。前出のフィリピンパブを経営するオーナーに話を聞くと、協力金を受け取っていることを認めたうえで、こう続けた。

「今の気持ちとしては、『菅さん、6万円じゃとても足らないよ!』と言いたい。売り上げは前年同月比で30%しかない激減ぶりです。うちは女のコを8人も抱えていて人件費もバカにならないし、それ以外に家賃などの固定費もかかる。

 女のコも、昼の仕事だけではやっていけないコたちばかりなので、営業することを望んでいます。知り合いが経営しているキャバクラも、協力金を受け取りながら20時以降も店を開けていますよ。

 都の職員が見回りに来ることもあるので、女のコにドレスではなく私服で働いてもらい、“あくまで身内で飲んでいる” という体裁にしています。常連さんには、かえってそれが好評なんですけどね」

 しかし、この “闇営業” は、法的には問題ないのか。若狭勝弁護士はこう語る。

「20時以降は営業しないと言いながら、協力金を受け取ったら詐欺罪に相当し、10年以下の懲役が科される可能性があります。ただ、道義的に問題があるとしても、行政に “闇営業” をやめさせる法的な強制力はありません。店名の公表にとどまるでしょう。

 協力金が一律6万円というのは不公平です。営業自粛によって多大な損失を被る店もあれば、逆に協力金で得をする店もあるというのはおかしい。

たとえば、過去3年間の確定申告における所得に応じて、損失とみなされるぶんを給付金として支給するといった仕組みにするなど、公平性を保つ仕組みに変えていく必要があると思います」

 工夫なくカネをバラまくだけでは、国民の窮状は続くばかりだ。

(週刊FLASH 2021年2月2日号)