なんとか1万4000円を割らずに切り返してきた 日経平均。企業業績は順調なのだから、 このまま緩やかでいいので戻してほしい...。不安定な地合いが続く中で、頼りになるのは やっぱり材料株。今月もたっぷりどうぞ!

 トラックやタクシーの車載アナログ無線がデジタル化され、現行無線設備は2016年5月に使えなくなることが決まっている。

 車載無線はトラックとタクシーで合計万台とも万台ともいわれる大きな市場なので、年内にも株式市場で買い材料視されるだろう。

 モバイルクリエイトは、携帯電話のデータ通信機能を使ったIP無線機器を全国の自治体などに提供しており、このテーマでの最有力株になりそうだ。すでにタクシー向けの配車システムで納入実績があり、地盤の西日本を中心に同社製の通信システムの普及が予想される。販売先とは、メンテナンスを含めた長い取引関係になるとみられ、収益の長期安定が期待できそうだ。

 2012年月に上場したばかりの若い会社だが、上場前から売上高も利益もきれいな右肩上がりを描いている。2014年度は上場以来初めての配当が見込まれ、投資家の人気がさらに高まりそうだ。

通期利益予想を順調にクリア中のベスト5

銘柄名(市場・コード):スクウェア・エニックス・ホールディングス(東1・9684)
株価(売買単位):2400円(100株)
買い材料:「DQMスーパーライト」などのモバイル向けヒットゲームの創出に成功し、評価が高まる。収益も赤字脱出。

銘柄名(市場・コード):テレビ東京ホールディングス(東1・9413)
株価(売買単位): 1666円(100株)
買い材料:開局50周年の記念配で年間配当を当初の25円から35円に増額した。1月もスポット収入、BSジャパンは好調。

銘柄名(市場・コード):ワコールホールディングス(東1・3591)
株価(売買単位): 1078円(1000株)
買い材料:第1四半期からのワコールイヴィデンの連結化や為替の円安の効果もあり、海外事業収益が急拡大中。

銘柄名(市場・コード):加賀電子(東1・8154)
株価(売買単位): 1337円(100株)
買い材料:電子部品など全部門が好調で、1月末に今3月期業績を増額修正済み。3月に新自社ビル本社(秋葉原)に移転。

銘柄名(市場・コード):ミツバ(東1・7280)
株価(売買単位): 1829円(100株)
買い材料:自動車部品の本業のほか、グルーブの両毛システムズなどが手がける情報サービス事業の利益が劇的に回復。

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ
第71話 株高でも弁当屋さん大繁盛

 そろそろ花見の季節。証券会社の人たちは今年、懐があたたかいから久々に花見も派手になりそうだにゃあ。

 世の中では安倍首相のかけ声で賃金アップする企業もあるけど、証券会社は相場のいいときにボーナスをどっさり支給するのが昔からの習慣。会社によっては3月末までの会社業績と個人の成績で夏冬2回分のボーナス額が確定するから、3月下旬になると最後のひと頑張りとばかりに営業やディーリングに力が入るんだにゃあ。

 2013年度は大幅増益の証券会社が多くて、「1人当たり平均100万円の臨時ボーナスを出す」「ノルマを達成した支店から海外特別研修に送り出した」「純金の招き猫を買った」なんて話があっちこっちから聞こえてきて......最後のはウソだにゃ。

 でも、昼間の兜町では路上販売の弁当屋さんが大にぎわい。都内でも最激戦区らしくて、290円弁当まである。しかも、けっこうおなかいっぱいになる!

 ちなみに、東証の近くでは道路にワゴン車を止めて弁当を売るのは禁止。1年くらい前までは路上販売の取り締まりが多かったけど、最近はあんまり見かけなくなったにゃあ。株価が上がって飲食店に客が戻ったおかげで、通報されなくなったのかにゃ?

この記事は「WEBネットマネー2014年5月号」に掲載されたものです。