ナタン・ドゥヴェールはフランスの現代作家。2020年に小説家デビューし、22年刊行の本書『反世界(アンチモンド)』で、ゴンクール賞候補となった。原題は"Les liens artificiels"。直訳すれば「人工的なつながり」だ。そう言われて、すぐに思い浮かぶのはSNSだろう。この作品の〈反世界(アンチモンド)〉はいわばSNSの発展形で、匿名アカウントでログインすると、ビデオゲーム世界が映しだされ、アバターを介して擬似的な