崎村、渡邊ハット!U-17日本代表が大量13ゴールでサニックス杯準々決勝へ

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[3.20 サニックス杯予選リーグ最終節 U-17日本代表 13-0 カヴェンデッシュ・ロード・ステート グローバルアリーナ]

 サニックス杯国際ユースサッカー大会2015(福岡)は20日、予選リーグ2日目を行い、AグループのU-17日本代表は13-0でカヴェンデッシュ・ロード・ステート・ハイスクール(オーストラリア)に圧勝した。今大会は70分間での白星が勝ち点4でPK戦勝利が同2.5、PK戦黒星が同1.5という規定。2勝1敗(PK戦による敗戦)で勝ち点を9.5とした日本は3勝(うちPK戦で2勝)で勝ち点9のU-17韓国代表を上回り、グループ首位で準々決勝進出を果たした。

 この日戦ったカヴェンデッシュ・ロード・ステートはここまで2連敗で得点1、失点12。日本とは明らかに力の差があった。その中で日本は「意図してしっかりボールを動かしてチャンスメークしていくこと」(内山篤監督)。狙いを持ちながら、貪欲にゴールを目指し続けた日本は大量13ゴールを奪った。

 4-4-2システムの日本の先発はGK鶴田海人(神戸U-18)、4バックは右から梅村豪(清水ユース)、森岡陸(磐田U-18)、森下怜哉(C大阪U-18)、舩木翔(C大阪U-18)。中盤は西本卓申(鹿島ユース)と伊藤洋輝(磐田U-15)のダブルボランチで右MF梶山幹太(名古屋U18)、左MF渡邊陽(浦和ユース)。2トップは伊藤涼太郎(作陽高)と崎村祐丞(福岡U-18)がコンビを組んだ。

 日本は前半6分、右サイドからゴールライン際まで切れ込んだ梶山がサポートに入った西本へ落とすと、西本がゴール方向へのトラップから狙いすました左足コントロールショットを決めて先制。9分には左サイドを駆け上がった舩木がグラウンダーのクロスボールを入れる。これはGKが触ったが、こぼれ球を梶山が押し込んで2-0とした。GK鶴田が「凄く前からプレッシャーをかけて、高いところを取ってそこからチャンスができていた。崩しの質が悪かったところもあったけれど、狙い通りに崩せていた部分もあった」と振り返る日本は11分にも梶山が右サイドからゴール左隅へ右足シュートを沈めると、15分には伊藤涼を起点にボールを動かして最後は崎村が豪快な右足シュートを叩き込む。

 24分には伊藤涼が自ら獲得したPKを決めて5点目。その後も崎村と伊藤洋が連続ゴールを決めて前半を7-0で折り返した。日本は後半、右SBに田中康介(京都U-18)、CBに麻田将吾(京都U-18)、ダブルボランチの一角に藤本寛也(東京Vジュニアユース)を送り出す。12分には渡邊がゴール。18分には崎村がハットトリック達成となる3点目、その後も伊藤涼と渡邊が立て続けにゴールを奪った。後半半ば、MF佐々木匠(仙台ユース)、FW田川亨介(鳥栖U-18)を投入した日本は27分にも田川が頭で決めると、29分には渡邊がこの日3点目となるゴールを決めた。

 PK戦で敗れた韓国戦後の2試合は点差の開く楽な試合展開となっているが、U-17代表の選手たちにとっては一戦一戦が成長とアピールの場だ。GK鶴田は「AFC(U-16選手権)から久々に選ばれた。自分としてはこれからもというアピールと、この大会での優勝を目指しています。自分が出て無失点で勝つこと。韓国との試合では失点してPKで負けてしまった。(もう一度韓国と対戦して)自分が止めて勝ちたい」と語り、もう一人のGK、井上聖也(C大阪U-18)は「後ろからしっかり声出して全試合無失点でいければいいと思います。回数は少ないけれどカウンターとかあったので、それに対して後ろから声出してコミュニケーション取っていければいいと思います」と誓う。準々決勝・国見高戦から始まる決勝トーナメントでは、高校チームとの対戦が続く。代表入りへのアピールを狙ってくる相手を跳ね返して優勝を勝ち取る。

[写真]U-17日本代表は崎村の3発など13-0で圧勝

(取材・文 吉田太郎)