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スポーティというよりGT的な乗り心地

2000年代に英国で生まれたリース・モーデンさんにとって、1987年式のローバー『SD1ヴィテッセ』は、決して手放すことのない正真正銘のクラシックカーだ。

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「このクルマと1980年代のスタイリング、特に電動アンテナが気に入っています。売るつもりはまったくありません」とリースさんは言う。あまり古いクルマを運転したことがないそうだが、SD1ヴィテッセの現代的な乗り心地には感心しているという。


リース・モーデンさんのローバーSD1ヴィテッセ    AUTOCAR

「デュアルマス・フライホイールではないため、低速では少し振動を感じることもありますが、交通の流れには難なくついていけます」

「サスペンションには時代を感じますね。ヴィテッセはスポーツハッチバックとされますが、現代のクルマと比べるとサスペンションが比較的柔らかいため、どちらかといえばグランドツアラーのような乗り味です」

度重なるトラブルに悪戦苦闘

リースさんが初めてヴィテッセを目にしたのは、2018年の自動車ショーだった。そこで一目惚れし、8か月間にわたって徹底的に探し回った末、オンラインでSD1の広告を見つけた。それが今の愛車だ。

「ヴィテッセの多くはオーナーズグループ内で瞬く間に売れてしまうので、わたしは運が良かった――少なくとも当時はそう思えました。すぐに見に行ったのですが、売り手と過ごした2時間の間に、クルマに関する電話が6件もかかってきました」


リース・モーデンさんのローバーSD1ヴィテッセ    AUTOCAR

「見た目は完璧でしたが、後で判明したのは、売るために急ごしらえで組み直されたクルマだったということです。多くの作業が手抜きで済まされていたため、購入してからこの6年間は、ひたすら修復に費やしてきました。チューニング作業も山ほど必要でしたし、部品は欠けていたり、間違ったものが使われていたりしました。何度もがっかりしましたよ」

リースさんは、夜間に自宅から数km離れた場所ですべてのライトが消えてしまったことや、燃料ポンプが2度も故障したことも、鮮明に覚えているという。過去に誰かがエンジンをオーバーホールしたが、その仕上がりもあまり良くなかったため、さまざまな問題を引き起こしていた。そしてある日、リースさんは再塗装されたボディから錆が浮き出ていることに気づいた。

「BBS風」ホイールにこだわり?

「全面的に再塗装されていましたが、ホイールアーチの縁の部分は内側が塗装されていなかったため、内側から錆び始めていたのです。それで交換が必要になりました」

さらなる錆の進行を恐れたリースさんは、アンダーコーティングを徹底的に施した。「今ではすべてがしっかり保護されていますよ」と彼は言う。


リース・モーデンさんのローバーSD1ヴィテッセ    AUTOCAR

筆者は、ヴィテッセの車高はこんなにも低かっただろうかと記憶を遡ってみたが、リースさんは正しいサスペンション設定になっていると断言する。しかし、ホイールについては少々雑多だ。

「リアにはポルシェ944のワイドホイールを装着しましたが、フロントはローバー純正なんです」

筆者の目には、BBS製のホイールと非常によく似ているように見えた。実際、BBSは、評価用としてローバーにホイールを設計・提供したにもかかわらず、製造契約をライバル企業のスピードラインに奪われたことに、非常に不満を抱いていたという話がある。そのため、リースさんは皮肉屋の英国人らしく、純正ホイールにBBSのステッカーを貼っているのだ。

今後の懸念は部品供給

6年間にわたる血と汗と涙の結晶として、リースさんは愛車のヴィテッセに絶対の自信を持っている。

「ここ2年は完璧に走っていますし、長距離ドライブにもずっと安心して使えるようになりました。例えば、英国自動車博物館へ何度か行ったことがありますが、往復約300kmの道のりを何のトラブルもなく走破できました」


リース・モーデンさんのローバーSD1ヴィテッセ    AUTOCAR

今、唯一の懸念はスペアパーツが尽きてしまうことだという。

「部品の供給業者はほとんど残っておらず、クルマ自体もほとんど見かけません。オーナーが少ないため、将来的に少量生産の部品を発注するのは難しくなるでしょうね」

これは確かに懸念材料であり、すぐには解消されないだろう。しかし、リースさんのSD1ヴィテッセへの愛情を曇らせるようなものではないということは、よくわかる。