フランス人は昼間は極力動かず、水の飲み方にこだわる。日本と違う「夏を機嫌よく過ごす習慣」3つ
酷暑日が続き、大汗をかくことも増えて体力の消耗著しいこの時季。同じく暑い夏が到来しているフランスでの「夏を快適に過ごす工夫」を紹介します。フランス人の夫と暮らす、フランス文化研究者で翻訳家のペレ信子さんに伺いました。

1:「ミント水」や「レモン水」でのどに清涼感を

普段はお気に入りのミネラルウォーターを飲んでいる人が多いフランスですが、夏にはピッチャーにフィルターをとおした水を注ぎ、ミントなどのハーブやレモンの輪切りを入れてしっかり冷蔵庫で冷やして、自分たちで楽しんだり、訪れる友人たちに出しているのをよく見かけます。
また、水、砂糖、レモン汁を合わせた、レモネードほど味が濃くない「シトロナード」という飲み物を出してくれるケースも。これは、暑くてのどが渇(かわ)いているときに本当にうれしい1杯目です。
フランスの田舎に住む親戚は、庭で採れるレモンでよく自家製シトロナードを用意してくれていました。甘いソーダ類よりも口当たりが優しく、暑さで疲れた体がホッとすると同時に元気になったものです。
2:ハーブの優しい香りを楽しむ

今のような近代的な医療や薬が一般的になる前、フランスでは薬草をベースにした医学が一般的でした。
そのためか、フランスでは今でも、アロマの精油などが一般的に生活に根づいていて、庭がある家にはたいがい、ラベンダーやその他のハーブが植えられていたりします。
家のにおい対策で乾燥したラベンダーやハーブが飾られていたり、花の部分をサシェ(小袋)に入れたものが置かれていたりします。バラの香りやバーベナの香りも好まれていて、サシェやポプリなど、寝室や玄関で香りを演出している家も多いです。
化学合成された香料と比べると、自然でほっと安らぐ香りが愛されているようです。
3:暑さに逆らわず体を休める「シエスタ(昼寝)」

スペインやイタリアなど南ヨーロッパでは、お昼の休み時間が長いところが多いです。昨年イタリアのある南の島に訪れた際、開店時間が11時、昼休みが13時〜19時、夜の営業が19時〜24時というお店があって驚きましたが、日差しの強さを体感して納得しました。
近年、どんどん夏が暑くなってきている様子のヨーロッパ。フランスでは、南に行くほど昼休みが長いようです。
シエスタ(昼寝)は赤ちゃんや子どものものだと思いがちですが、フランスで昼寝をしている人は意外に多いです。定年退職した人はもちろん、在宅勤務の人でも夏の暑いときにはしっかり休憩して、涼しくなる夕方から仕事を再開する人も。
私たちも夏に夫の実家に帰省すると、しっかりとランチを食べたあと、それぞれが庭の長イスやリビングのソファで静かに過ごしています。寝ている人もいれば、静かに本を読んでいる人も。
そして、夕方以降になってから外出したり、もうひと仕事したりします。暑い時は太陽に逆らわず、体を休めるべきだということを教えてくれます。
こうした昔ながらの習慣を今でも続けている人も多く、フランスの人たちは自然の力を使って過ごすことを好んでいると感じます。
最近暑さが増している日本でも、参考にできることがあるかもしれません。自分に優しく、夏を快適に過ごしたいものです。
