【ライブレポート】澤野弘之、東京・NHKホールにて単独公演開催。2027年に<澤野弘之 × THE SOUND OF GUNDAM - 機動戦士ガンダムUC・NT・HATHAWAY Concert ->開催発表も

澤野弘之が、単独公演<澤野弘之 LIVE [nZk]009>を2026年7月4日に東京・NHKホールにて開催した。本記事では、ライブの模様のオフィシャルレポートをお届けする。
この日のステージには、Laco(EOW)、Eliana、XAI、Benjamin、mpi、NAQT VANE、mizuki(UNIDOTS)、SennaRinが登場。TVアニメ『進撃の巨人』をはじめ、TVアニメ『Fate/strange Fake』、TVアニメ『俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-』、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』などの楽曲を、ホールならではのスケール感の中で響かせた。
開幕を告げたのは、パーカッシブで不穏なイントロで始まる『進撃の巨人』の劇伴曲「K21」だ。音が鳴り始めると同時に客席から拍手が起こり、バンドが加わると、その拍手はさらに大きくなっていく。サウンドは一気にダイナミックで勇壮なものへと変化。ステージに姿を現した澤野が観客に拍手を促すと、会場は総立ちとなり、ライブ冒頭から熱気に包まれた。重厚な音のうねりがNHKホールを満たす中、Lacoが観客席から登場する。予想外の展開に、観客のテンションは一気に高まった。

熱量を高めながら、『Mecha BREAK』コラボテーマソング「UPGRADE(D)」へ。ソリッドなビートと近未来的なサウンドの上で、Lacoはラップを交えた切れ味鋭いボーカルを放つ。ステージを左右に動きながら腕を掲げ、会場をアジテート。序盤から観客も熱く呼応していく。続く「red」(TVアニメ『Fate/strange Fake』)では、赤い照明のもと重心の低いバンドサウンドの中に魂を込めたような歌声を弾き出し、さらに「Hands Up to the Sky」(TVアニメ『86―エイティシックス―』)では、ゆったりとしたテンポの中で伸びやかなメロディを丁寧に歌い上げる。熱量で押し切るだけではなく、曲の奥にある繊細な感情まで届けられるところに、Lacoのボーカリストとしての懐の深さが表れていた。
Elianaのブロックでは、澤野サウンドの肉体性がより鮮やかに浮かび上がる。スパンコールがきらめくゴージャスな衣装で登場した彼女は、ゲーム『甲鉄城のカバネリ -乱- 始まる軌跡』の「S_TEAM」で「みんな一緒に!」とコーラスを求めながら、ソウルフルな歌声を響かせた。海外で“澤野ドロップ”と呼ばれている、一瞬の静寂から激しいサウンドへ移行する展開もダイナミックに鳴り、楽曲の荒々しさと高揚感をさらに増幅させていく。TVアニメ『Re:CREATORS』の「BRAVE THE OCEAN」では、イントロから切れ味のあるアコースティックギターのコードストロークが響き、バイオリンの抒情的な旋律、重心の低いベース、疾走感のあるビートが絡み合う。Elianaは伸びやかなハイトーンを轟かせ、熱いフェイクも交えながら、バンドのダイナミックなアンサンブルと渡り合った。続く「ёmot1on」では、ソウルフルな歌声をホールいっぱいに響かせ、無機質さと人間味がせめぎ合う澤野の楽曲らしいコントラストを描いた。

XAIのパートでは、空気感が変わる。映画『七つの大罪 怨嗟のエジンバラ 前編』の「LEMONADE」は、爽やかさと切なさを併せ持つポップナンバー。グルーヴィなサウンドに自然とクラップが起こり、観客も身体を揺らす。XAIの鋭く伸びやかな歌声は、バンドサウンドの中に芯の強さを加え、後半のサビ前には「渋谷いくよ!」と客席を煽った。さらに、TVアニメ『ギルティクラウン』の「Rё∀L」が久しぶりにライブで演奏され、ギターカッティングから始まり、アッパーなビートに合わせて澤野のピアノも躍動していく。浮遊感のある音像と緊張感を孕んだリズム、民族音楽的な香りも漂うサウンドの中で、XAIは伸びやかに歌った。そしてTVアニメ『甲鉄城のカバネリ』「ninelie」。幻想的なシンセからピアノへとつながり、儚く響くバイオリン、会場を揺らすほどのヘヴィなバンドサウンドが重なる。『甲鉄城のカバネリ』エンディングテーマとして知られるこの曲を、XAIは憂いと説得力のある歌声で全力で解き放った。

Benjaminとmpiのブロックは、ライブに重厚な陰影を刻み込む時間となった。TVアニメ『俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-』の「SHADOWBORN」では、低くうねるビートとダークな音像の中で、壮大なサウンドスケープをステージに描く。澤野のピアノもどこか物悲しく、それでいてダイナミックに会場へ放たれていった。TVアニメ『甲鉄城のカバネリ』「Warcry」では、mpiがイントロで「Are You ready?」と煽ると、客席から拍手が発生。途中、Benjaminとmpiが向かい合って歌う場面もあり、推進力のあるリズムとボーカルの熱がぶつかり合う。2人で同曲を歌うのは初めてということもあり、MCでは過去のライブでの思い出も語られた。そしてTVアニメ『進撃の巨人』「Call your name」では、抒情的なピアノのイントロから、2人の歌声が重なり、楽曲のエモーショナルさをさらに引き出していく。澤野らしい静と動のコントラストが見事なバラードであり、ダイナミックなサウンドの奥にある叙情性こそ、澤野音楽の核なのだと感じさせる場面だった。

中盤で大きなスパイスとなったのが、NAQT VANEの登場だ。事前に出演がアナウンスされていない中、ボーカルのYunoaと7名のパフォーマーが姿を現すと、会場には驚きの空気が広がった。『仮面ライダーゼッツ』主題歌「VISIONS」では、鋭いグルーヴに合わせて一糸乱れぬパフォーマンスを披露。これまでの澤野のライブにはなかった、ダンサーのいるステージは新鮮であり、澤野の幅広い魅力を証明するものとなった。「GREENLIT」では、緩急をつけながら都会的なサウンドで高揚感を誘い、「Pi-Po」ではソリッドなダンスビート、鋭いラップ、伸びやかな歌声が中毒性を生む。パトカーのサイレンを模したサビの振り付けもキャッチーで、観客の視線を強く惹きつけた。澤野弘之の音楽活動の中でNAQT VANEが担っている現在進行形のモード、そしてライブ表現の新たな可能性を示すブロックとなった。

NAQT VANEのダンサブルなブロックを経て、ステージはmizukiのパートへ。長く澤野と活動をともにしてきた彼女の声には、1音で楽曲の景色を立ち上げる強さがある。『銀河英雄伝説 Die Neue These』の「CRY」では、伸びやかな凛とした歌声に思わず息を呑む。ステージには上下に伸びた光が無数に現れ、幻想的な景色が作り上げられた。TVアニメ『86―エイティシックス―』の「LilaS」では、澤野が手がけた数々の名バラードの中でも屈指の美しさと清らかなメロディを、mizukiが圧倒的な表現力で歌い上げる。観客たちも視線をステージから外すことができない。MCでは、mizukiが<LIVE [nZk]002>から参加していることに触れながら、澤野とともにこれまでのライブの思い出を語り合う、アットホームな場面もあった。さらにTVアニメ『アルドノア・ゼロ』の「Keep on keeping on」では、イントロから拍手が起こり、伸びやかで説得力にあふれる歌声が、放射線状のレーザーとともに放たれた。

終盤を担ったSennaRinは、ライブに深い陰影と映画的な緊張感をもたらした。澤野がプロデュースするSennaRinは、TVアニメ『Fate/strange Fake』の「SYRINGE」ではイントロから澤野のピアノとともに深みのある歌声で会場を掌握。少ない音の中で感情の機微を歌声で表し、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の「CIRCE」では、アーバンなバンドサウンドに乗せて、ハスキーボイスで憂いのあるメロディに美しい色をつけていく。「yet.」では、感情を震わせるような声を、伸びやかに、表情豊かに観客の心へ真っ直ぐ届けた。MCでは、「yet.」を原曲アレンジで歌ったこと、さらに『ガンダム』作品に携われたことへの想いも語られた。『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の「ENDROLL」では、SennaRinの表情豊かな歌声と、長年澤野を支える実力派ミュージシャンたちのバンドアンサンブルによって、エモーショナルなメロディが色彩を帯びていく。壮大さの中に儚さを残すその歌は、クライマックス前の静かな波のように響いた。

メンバー紹介を経て、澤野は観客へ感謝を伝えるとともに、2027年に<LIVE [nZk]010>の開催を予定していることにも触れた。ラストは、この日に出演したボーカリストたちがステージに集結して「REMEMBER」。イントロから自然と拍手が起こり、観客は手を挙げて楽曲に参加する。ボーカルをリレーしながら、眩く光り輝くステージ上から解き放たれたこの曲は、SawanoHiroyuki[nZk]プロジェクトのアンセムと呼ぶにふさわしい存在感を放っていた。最後はライブ限定のアレンジによる観客との大合唱へ。複数の歌声、バンドの鉄壁のアンサンブル、そして客席の声が重なり、多幸感あふれるシーンが会場全体に描かれた。
作曲家として、数々の映像作品に忘れがたい音楽を刻んできた澤野弘之。その一方、ライブの場における彼の音楽は、作品の記憶を再現するだけではない。ボーカリストの歌声、バンドの熱、フロアに広がる響き、そして観客の反応によって、楽曲はその場で新しい表情を獲得していく。重厚で、繊細で、ダンサブルで、抒情的。これほど多彩な音楽性を持ちながら、どの曲にも澤野弘之のメロディとサウンドの強い輪郭がある。<澤野弘之 LIVE [nZk]009>は、その事実を改めて証明する一夜だった。

なお今回のライブで、<澤野弘之 × THE SOUND OF GUNDAM - 機動戦士ガンダムUC・NT・HATHAWAY Concert ->を開催することが発表された。本公演は、2027年2月27日に東京ガーデンシアターにて行われ、澤野が音楽を手掛けてきた『機動戦士ガンダムUC』『機動戦士ガンダムNT』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の楽曲を作品の名シーンにのせてオーケストラ+バンド編成でお届けする。
7月4日20時30分よりガンダムファンクラブ・オフィシャルHPにて、チケット先行抽選受付が実施されているので是非チェックして欲しい。

文◎鈴木健也
写真◎西槇太一
◾️<澤野弘之 LIVE [nZk]009>概要
開催日時:2026年7月4日(土)開場 17:30 / 開演 18:30
会場:東京・NHKホール (東京都渋谷区神南2丁目2番1号)
GUEST VOCAL:mpi、Eliana、XAI、SennaRin、NAQT VANE、Benjamin、mizuki、Laco (50音順)
◇セットリスト
[Introduction] K21 Rap:Laco (Cover)(TVアニメ「進撃の巨人」)
01.UPGRADE(D) Vocal:Laco(ゲーム「MechaBREAK」コラボテーマ)
02.red Vocal:Laco(TVアニメ「Fate/strange Fake」)
03.Hands Up to the Sky Vocal:Laco(TVアニメ「86―エイティシックス―」第1クールWエンディングテーマ)
04.S_TEAM Vocal:Eliana(ゲーム「甲鉄城のカバネリ -乱- 始まる軌跡」主題歌)
05.BRAVE THE OCEAN Vocal:Eliana(TVアニメ「Re:CREATORS」)
06.ëmot1on Vocal:Eliana
07.LEMONADE Vocal:XAI(映画「七つの大罪 怨嗟のエジンバラ 前編」主題歌)
08.Rё∀L Vocal:XAI (Cover)(TVアニメ「ギルティクラウン」)
09.ninelie Vocal:XAI (Cover) (TVアニメ「甲鉄城のカバネリ」エンディングテーマ)
10.SHADOWBORN Vocal:Benjamin & mpi(TVアニメ「俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-」)
11.Warcry Vocal:Benjamin (Cover)& mpi(TVアニメ「甲鉄城のカバネリ」)
12.Call your name Vocal:Benjamin (Cover)& mpi(TVアニメ「進撃の巨人」)
13.VISIONS feat. NAQT VANE(特撮テレビドラマ「仮面ライダーゼッツ」主題歌)
14.GREENLIT feat. NAQT VANE
15.Pi-Po feat. NAQT VANE
16.CRY Vocal:mizuki(「銀河英雄伝説 Die Neue These」NHK版オープニングテーマ)
17.LilaS Vocal:mizuki (Cover)(TVアニメ「86―エイティシックス―」第2クール最終話エンディングテーマ)
18.Keep on keeping on Vocal:mizuki(TVアニメ「アルドノア・ゼロ」挿入歌)
19.SYRINGE ~ CIRCE Vocal:SennaRin
(TVアニメ「Fate/strange Fake」/ 映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」挿入歌)
20.yet. Vocal:SennaRin
21.ENDROLL Vocal:SennaRin(映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」挿入歌)
22.REMEMBER Vocal:mpi, Eliana, XAI, SennaRin, Benjamin, mizuki, Yunoa (NAQT VANE), Laco
◾️<澤野弘之 × THE SOUND OF GUNDAM - 機動戦士ガンダムUC・NT・HATHAWAY Concert ->

開催日時:2027年2月27日(土)開場 17:30 / 開演 18:30
会場:東京ガーデンシアター(東京都江東区有明2丁目1-6)
演奏作品:機動戦士ガンダムUC、機動戦士ガンダムNT、機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
GUEST VOCAL:mpi、SennaRin、Benjamin、mizuki、Laco (50音順)
MUSICIAN:澤野弘之(Piano)、飯室 博(Guitar)、伊藤ハルトシ(Guitar)、田辺トシノ(Bass)、藤崎誠人(Drums)、KOHTA YAMAMOTO(Synthesizer)、室屋光一郎ストリングス(Strings)、藤田乙比古チーム(Horn)、野田 亮(Trumpet)
チケット 全席来場者特典(パンフレット/8P)付き
限定グッズ付 指定席:16,500円(税込)
└本公演のビジュアルを用いた<アクリルスタンド>付き
指定席:14,000円(税込)
後方指定席:13,000円(税込)
※出演者・内容変更による払い戻しは行いません。
※未就学児入場不可
※お一人様4枚まで
※限定グッズ付指定席は前方席などの良席を確約するものではございません。あらかじめご了承ください。
※限定グッズのサンプル画像は後日公開いたします。
※限定グッズ・パンフレットは公演当日に会場でのお渡しを予定しております。当日の受け渡しに関する詳細は後日ご案内いたします。
※公演当日にお受け取りができない場合はいかなる理由があっても無効となります。事前・事後の発送は行いませんので、あらかじめご了承ください。
※限定グッズ・パンフレットの不良品の交換は当日のみ対応いたします。
▼ガンダムファンクラブ会員先行受付(抽選)
受付期間:2026年7月4日(土)20:30〜2026年7月20日(月・祝)23:59まで
https://www.gundamfc.com/
※年額会員・月額会員問わず、ガンダムファンクラブ有料会員の方がお申込みいただけます。
▼オフィシャルHP先行受付(抽選)
受付期間:2026年7月4日(土)20:30〜2026年7月29日(水)23:59まで
https://w.pia.jp/t/sawanohiroyuki-gundam/
▼ライブ特設サイト
https://gundam-official.com/feature/sound-of-g-unh/
▼主催・企画・制作
「澤野弘之 × THE SOUND OF GUNDAM - 機動戦士ガンダムUC・NT・HATHAWAY Concert -」実行委員会
▼公演に関するお問合せ
DISK GARAGE:https://info.diskgarage.com/
関連リンク
◆澤野弘之 オフィシャルサイト
◆澤野弘之 オフィシャルInstagram
◆澤野弘之 オフィシャルTikTok
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