スウェーデン戦に出場した上田綺世【写真:徳原隆元】

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北中米W杯グループリーグを振り返る

 FIFA北中米ワールドカップ(W杯)もグループリーグ(GL)全試合が終了し、決勝トーナメントに進出する32か国が決定した。

 今大会から出場国が48か国に増えたことで、GLの試合数も72試合に増加。激戦の連続でさまざまなドラマも生まれた。今回は疑惑の判定について。不可解なルール適用による選手交代から、VARが介入しなかった危険なプレーやPK見逃しまで、ピッチ上で波紋を広げた3つのジャッジを振り返る。

〇宮本恒靖会長が苦言…中村敬斗のソックス問題に「我々にとっては不利」 今後の対応を「再確認」

 現地時間6月25日に行われたグループFの第3節、日本代表対スウェーデン代表(1-1)の試合中、MF中村敬斗が着用するソックスを巡って不可解な事態が発生した。キックオフ前のチェックでは問題視されなかったにもかかわらず、試合進行中に突如として審判団から指摘を受けたのだ。

 この予期せぬ指摘により、中村はソックスを履き替えるために一時的にピッチ外へ出ることを余儀なくされた。試合後、取材に応じた日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長は、事前の確認と食い違う運用に対して「それで試合中に外れろというのは我々にとっては不利」と率直な疑問を呈した。

 重要な一戦の最中に選手のプレー機会を奪うことになったこの不可解な経緯について、宮本会長は「ちょっと、もう一回、再確認したいと思います」とコメント。大会運営側への事実確認やコミュニケーションも含め、今後同様の事態を防ぐための対応を進めていく姿勢を示した。

〇日本代表戦で「VAR室は休暇中」 “物議醸す判定”にライバル国メディア指摘「あれは完全なPKだ」

 現地時間6月20日に開催されたグループF第2節で、日本代表はチュニジア代表を4-0で撃破した。しかし、日本の快勝で終わったこの試合において、前半のうちにPKが与えられるべき場面が2度あったにもかかわらず、主審はいずれも反則を認めずにプレーを続行させている。

 スウェーデンメディア「SVT Sport」はこの判定に注目し、FW上田綺世が背後から倒された場面と、DF板倉滉がペナルティーエリア内でユニフォームを引っ張られた場面を疑問視。同メディアの解説者であるボヤン・ジョルジッチ氏は、板倉のシーンについて「あれは完全なPKだ」と厳しく指摘した。

 さらに同メディアは、日本が不運な判定に見舞われたことに対し「VAR室は休暇中なのかもしれない」と皮肉交じりに非難した。日本はオランダと首位の座を激しく争っている状況だっただけに、得失点差にも直結するジャッジの行方には、ライバル国のメディアからも大きな関心が寄せられていた。

〇メッシの足裏タックル「暴力行為に分類される」 元主審が一刀両断「処分されるべきだった」

 現地時間6月17日に行われたアルジェリア代表戦で、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシはハットトリックの大活躍を見せ、3-0の勝利に貢献した。しかし、この試合中にメッシがアルジェリア代表DFアイサ・マンディに対して行った接触プレーが、大きな物議を醸した。

 メッシはボールを追う際、相手の足の後ろ側をスパイクのスタッドで踏みつける形になり、マンディは苦痛で倒れ込んだ。メッシはすぐに謝罪したものの、イエローカードすら提示されずに済んだ。これに対し、元プレミアリーグ主審のマーク・ハルシー氏は「選手の安全を脅かしていた」として一発退場になるべきだったと主張している。

 ハルシー氏は、ボールがプレー可能な範囲になかったことから「踏みつけとして暴力行為に分類されるべき」と解説。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入しなかったことに驚きを示し、「選手が誰であるかは関係なく処分されるべきだった」と、危険なプレーを見逃した判定を痛烈に批判した。(FOOTBALL ZONE編集部)