右鎖骨骨折から1か月あまりが経った日本代表MF鈴木唯人(フライブルク)が待望の実戦復帰を果たした。メキシコ・モンテレイでの事前キャンプ最終日に行われたU-19日本代表との練習試合に出場。「全然体が動いていたのでよかった。だけど、とりあえず暑かったので。そこの暑さとの戦いのほうが大きかった」と振り返った。

 5月3日のブンデスリーガ第32節・ボルフスブルク戦で相手選手と激しく接触し、右鎖骨を骨折。試合後に手術を受けた結果、北中米ワールドカップに間に合うことがわかり、W杯メンバー入りを果たした。その後は慎重な調整が続く中、5月31日のアイスランド戦こそ出場は回避したが、その後の事前キャンプではさらに回復を遂げ、全体メニューにも加わっていた。

 そうして迎えた7日のU-19日本代表戦は「最初の15分が一番きつかった」と回想。しかし「あとから普通に体も慣れてきた」と体力面でも問題はなかった。改めて怪我の具合を報道陣に聞かれると、「もう試合に入ったら集中してやっていたので。特別、試合中に気にすることはなかった」と影響もなかったことを明かした。

 35分×4本の変則マッチで行われた試合は完全非公開だったが、スコアや得点に関与した選手の名前は公表された。3本目の先制点は鈴木唯が蹴った右CKの混戦からDF鈴木淳之介がゴール。初の決勝進出に貢献したUEFAヨーロッパリーグ(EL)を含め、2025-26シーズンの公式戦41試合9得点7アシストという得点関与の数字を残した男が、しっかりとその実力を示してみせた。

 鈴木唯は得点関与に「悪くはないかなと思う」と手応えを語りつつ、「他にも何シーンかチャンスに関わりそうなときもあった」と悔しさものぞかせる。「相手も変われば出る選手も変わる。いろいろ違ったところもあると思うけど、僕のできる限りのことができれば」と本大会に向けて改めて意気込みを口にした。

 突破の鍵を握るのは14日のグループリーグ初戦・オランダ戦。ブンデスリーガで1年間戦った鈴木唯だが、そのメンタルコントロール術として「強豪とやるときにすごく思うのは、あんまりリスペクトしすぎてはよくない」と説く。

「思い切って入ることは大事。そのメンタルが一番大事だと僕は思っている。細かい戦術のこととか、相手がどう出てくるとかあるけど、僕はそういう感じで思っている」。怪我という不安要素もなくなり、満を持して大舞台に臨むつもりだ。

(取材・文 石川祐介)