「どちらがいいと思う?」に即答するのは二流…3000人以上の経営者と向き合ってわかった「頭のいい人」の会話術

第2位:『体力おばけへの道』[澤木一貴著、國本充洋(監修)、KADOKAWA]
第3位:『24時間が変わる朝の30分』(吉武麻子著、大和書房)
第4位:『コミュ力が高い人が話しながら意識していること』(安達裕哉著、日本実業出版社)
第5位:『考えてはいけないことリスト』(堀田秀吾著、フォレスト出版)
第6位:『すぐやる人の小さな習慣』(大平信孝/大平朝子著、三笠書房)
第7位:『億までの人 億からの人』(田中渓著、徳間書店)
第8位:『脳科学でわかった 仕事のストレスをなくす本』(西剛志著、アスコム)
第9位:『面倒な仕事が一瞬で片付く 生成AIタスク爆速大全』(宮崎学著、かんき出版)
第10位:『頼るのがうまい人がやっていること』(有川真由美著、秀和システム新社)
第11位:『ハーバード、スタンフォード、科学的に証明された時間をムダにしない人の習慣』(堀田秀吾著、アスコム)
第12位:『「1分」の使い方』(上岡正明著、朝日新聞出版)
第13位:『お金の不安という幻想』(田内学著、朝日新聞出版)
第14位:『生成AI「戦力化」の教科書』(松本勇気著、日経BP)
第15位:『上手に「指示できる人」と「できない人」の習慣』(鶴野充茂著、明日香出版社)
第16位:『人は話し方が9割』(永松茂久著、すばる舎)
第17位:『こうやって、センスは生まれる』(秋山具義著、SBクリエイティブ)
第18位:『お金まわりを見直したら人生が変わった』[青木さやか著、坂本綾子(監修)、日経BP]
第19位:『感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール』(和田秀樹著、リベラル社)
第20位:『DIE WITH ZERO』(ビル・パーキンス著、児島修訳、ダイヤモンド社)
※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2025年12月1日〜2026年5月15日の閲覧数ランキング
■自分の言葉を「相手の目線」で選ぶ
2026年上半期、第1位に輝いたのは『頭のいい人が話す前に考えていること』でした。2023年4月の刊行以来、多くの読者に支持され続けているロングセラーです。

著者の安達裕哉さんは、デロイト トーマツ コンサルティング(現・アビームコンサルティング)出身。これまで3000人以上の経営者と向き合ってきた経験をもとに、本書では「頭のいい人が話す前に考えていること」を体系的にまとめています。
本書でとりわけ印象的なのが、「人は、ちゃんと考えて“くれている”人を信頼する」という黄金法則です。
例えば、デート相手から「この青い服と白い服、どっちを買ったほうがいいと思う?」と聞かれたとき。ここで「白かな」と即答してしまうのは、最善とは言えません。本当に相手のことを考えている姿勢を示すなら、「白と青、それぞれ、どこがいいと思ったの?」と質問するのがベストです。
著者の安達さんは、「本書で伝えたかったのは、『賢く見せる話し方』ではなく、『話す前にきちんと考える』というシンプルな姿勢です。一呼吸おいて自分の言葉を、相手の目線で選ぶことの価値は、ますます高まっているように感じています」とコメントしています。
まだ読んでいない人はもちろん、すでに読了した人にも、あらためて手に取ってほしい、定番の名著です。
■体力は才能ではなく「習慣の成果」
第2位にランクインしたのは『体力おばけへの道』。「最近、すぐ疲れてしまう」「年齢を重ねてもアクティブに過ごしたい」――そんな人に手に取ってほしい一冊です。

本書のタイトルになっている「体力おばけ」とは、いつも元気でパワフルな人のこと。著者の澤木一貴さんは、34年にわたるトレーナー経験をもとに、「体力は才能ではなく、習慣の結果」と語ります。つまり、日々の小さな積み重ねによって、誰でも「体力おばけ」に近づけるのです。
「体力おばけ」を目指す人のために、本書で提案されているのが、著者オリジナルの「イージーHIIT」。
・椅子から立ち上がる動作を繰り返す「スタンドアップ」
・衰えやすい身体機能を効率よく鍛える「バックステップ」
・楽しく脂肪燃焼を促す「リズミカルジャンプ」
この3つで構成されるトレーニングで、どれも自宅で30秒から実践でき、特別な道具も必要ありません。運動が苦手な人や、体力に自信がない人でも、無理なく日常に取り入れやすい内容になっています。
「体力がないから」と、好きなことややりたいことを諦める――。そんな未来を避けるために、まずは1日30秒、自分の体に投資してみませんか。
■自分の時間と人生の主導権を取り戻す
第3位は『24時間が変わる朝の30分』でした。「自分の時間がない」とモヤモヤしている人におすすめしたい一冊です。

著者の吉武麻子さんは、仕事のパフォーマンスを高めながら毎日を楽しむための「タイムコーディネート術」を考案し、これまで延べ4000人以上をサポートしてきました。
本書で提案されているのは、朝30分の使い方。吉武さんは、朝起きてすぐの時間を「ゴールデン・タイム」と呼び、この30分をどう過ごすかで、1日の流れは大きく変わると説きます。
印象的なのは、「朝活=有意義に過ごさなければならない」という考え方に縛られなくていい、という点です。ただぼんやり過ごしたり、頭の中のモヤモヤを書き出したりする、「自分を取り戻す時間」も、立派な朝活だと本書は教えてくれます。
さらに、気持ちに余裕がある日は、「緊急ではないけれど重要なこと」に朝の時間を使ってみるのもおすすめされています。やりたいと思いながら後回しにしている勉強や、習慣化したい運動などの「未来へのタネまき」を、朝の短い時間で少しずつ積み重ねていく。その小さな行動が、日々に充実感をもたらしてくれるのです。
本書を読めば、「忙しいのに満たされない」という感覚から抜け出し、自分の時間と人生の主導権を取り戻すヒントが見つかるでしょう。
■ビジネスにおける「コミュ力」
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。
第4位にランクインしたのは『コミュ力が高い人が話しながら意識していること』。第1位の『頭のいい人が話す前に考えていること』と同じく、安達裕哉さんの著書です。

「コミュニケーション能力が高い人」と聞くと、多くの人は、どんな場面でも物怖じせずに話せる人や、言葉がスラスラ出てくる人、説明上手な人を思い浮かべるかもしれません。
しかし、安達さんが本書で示す「コミュ力」の定義は、それらとは異なります。ビジネスにおけるコミュニケーション能力とは、「相手の要求を気を利かせて読み取り、自分のアウトプットをだれかに活用してもらうための力」だというのです。
そのために必要なのは、決めつけないこと。自動車の運転で、「相手は止まるだろう」と考える「だろう運転」が危険なのと同じように、コミュニケーションでも、「伝わっているだろう」「理解しているだろう」という思い込みは、すれ違いの原因になります。だからこそ、「もしかしたら伝わっていないかもしれない」「認識が違うかもしれない」と考えながら、丁寧に確認し続けることが重要なのです。
読者の仕事観を一変させる本書。チームの課題図書や、社内研修のテキストとしてもおすすめです。
■思考の沼から自由になる
第5位は『考えてはいけないことリスト』でした。

「あんなこと言わなきゃよかった」「もしかして嫌われているかも」――。
「考えても仕方ない」と頭ではわかっているのに、気づけば同じことを何度も考えてしまう。本書は、そんな「思考のループ」から抜け出したい人に寄り添ってくれる一冊です。
著者は、明治大学教授であり、作家としても活躍する堀田秀吾さん。本書では、「考えると不幸になる25のこと」をテーマに、それらを考え続けることで心が苦しくなる科学的な理由と、思考の沼から自由になるためのヒントをわかりやすく解説しています。
例えば、人と話した後にふと湧いてくる、「空気を壊したかも」という不安。
これに対して堀田さんは、「正解の空気」など存在しないと語ります。人によって感じ方も解釈も違う以上、「空気を読めたかどうか」を完璧に判断することはできない。だからこそ、「空気を壊したかも」と考え続けることに意味はないと断言します。
それよりも大切なのは、相手を尊重し、誠実に向き合う姿勢。人と人との間に生まれるズレを認め合いながら関係を築いていく過程こそが、コミュニケーションの本質なのです。
飲み会の帰りや眠る前にひとり反省会を始めてしまう人に、ぜひおすすめしたい一冊です。
■「億からの人」が持つ視点
最後にご紹介したいのは、第7位にランクインした『億までの人 億からの人』。「読者が選ぶビジネス書グランプリ2026」では総合グランプリと経済・マネー部門賞を受賞した話題作です。

著者の田中渓さんは、ゴールドマン・サックスで長年にわたり投資の最前線に立ち、世界中の富裕層たちと接してきました。
本書で明かされるのは、その経験を通じて見えてきた、「億までの人」と「億からの人」の決定的な違いです。
とりわけ印象的なのが、「億からの人」は常にROI(投資対効果)の視点で時間を使っている、という点。「この行動は、将来の自分にどんな価値をもたらすのか」を基準に、やること・やらないことを冷静に選び続けているのです。
その思考習慣を象徴するのが、著者自身のストイックな生活。田中さんは毎朝3時台に起床し、「25km走る」「60km自転車に乗る」「7000m泳ぐ」のいずれかを日課としているそうです。超多忙な日々の中でも運動の時間を確保するのは、体力や精神力もまた、長期的な成果を生み出す「資産」だと考えているからでしょう。
本書を通して見えてくるのは、富裕層の行動は意外なほど地味だということです。小さな習慣を愚直に積み重ねる姿勢こそが、大きな成果につながっている――。そんな本質的な教えが、本書には詰まっています。
2026年上半期は、半年の総集編となる人気書籍が出そろいました。年末にはどのような本がランクインするのか、引き続きチェックしてまいります。
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(flier編集部)
