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5月6日に福島県で部活動のバス事故が発生し、高校生ら21人が死傷しました。大分県内では過去に起きた事故を教訓に、安全な生徒輸送について、独自の対策が続けられています。

【写真を見る】部活動の安全な生徒輸送へ 過去の教訓から生まれた「大分モデル」

過去にバス事故…高校の独自対策

部活動のバスによる死亡事故は、かつて県内でも起きました。2009年、大分自動車道で柳ヶ浦高校の野球部を乗せたバスが横転し、部員1人が死亡しました。

2011年には、森高校野球部のマイクロバスが大型トラックに追突し、監督が死亡しました。

柳ヶ浦高校 小幡克己校長:
「事故のニュースを聞いたときには、以前当校でも痛ましいバス事故があったので、また起きてしまったのか、どうしたらあの事故を防げたのかということが頭をよぎりました」

遠征や練習で多くの部活動がバスを使用する学校では事故のあと、独自の再発防止策を策定。長距離移動を伴う際には複数運転手の確保を指導するなど、無理のない運行計画を徹底しています。

同時に、出発前には経路や乗車人数、休憩場所などを細かく記した行程表の提出も義務付けました。

柳ヶ浦高校 小幡克己校長:
「2009年の事故以降は、人身事故につながるような大きな事故は起きていません。生徒の命を第一に考えながら、先生方には部活動で公用車を使用していただいています」

「大分モデル」先進的取り組み

一方、県教委では部活動によるバス事故の再発防止に向け、15年以上前から「大分モデル」ともいえる独自の取り組みを続けています。

県交通安全教育講師 須藤浩孝さん:
「自家用車と大型マイクロバスは全然違う。全国で事故が起きているということを知っておいてください。いつ自分の番になるかわからない」

大分市で毎年5月から6月にかけて実施されている「安全運転講習会」。県教委は生徒輸送に関わる教員や保護者、外部指導者などに年に1度の受講を義務付けていて、今年度はあわせておよそ600人が参加します。

また、県立高校を対象に、公式戦の移動で白バス行為にならないプロドライバーを依頼した場合、人件費の3分の2を補助する制度を2011年から実施。これらの対策により、県内ではその後、部活動に伴うバスの人身事故は起こっていません。

県教委体育保健課 島畑欣史指導主事:
「今まで事故がないよう、より安全な方法を考えた中での現状なので、生徒輸送についてしっかり安全なものになるよう、ますます取り組みを進めていきたい」

安全対策の重要性と活動制限への懸念

5月20日に大分市で行われた県高校総体の総合開会式。教職員を対象に会場で行った聞き取り調査では、県教委の取り組みに対し、多くの好意的な意見が寄せられました。

一方、福島での事故を受け、活動の制限を危惧する声も聞かれました。

県立高校の運動部顧問「あのような事故があったというのもありまして、県教委の取り組みは非常にありがたいと思っています。ただし、この事故があって、外に出ることがダメだという形になってしまっては、子どもたちがかわいそうだと思います。まず子どもたちの安全を第一に、部活動ができるように取り組んでいきたいです」

部活動における生徒輸送で痛ましい事故を繰り返さないために、行政や学校は現場の声を反映した管理体制を構築し、生徒を預かる教職員らは安全意識を再確認することが求められます。