JRT四国放送

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まもなく開幕する県高校総体。

2026年は、一部の競技を除き6月5日から4日間、高校生アスリートの熱戦が繰り広げられます。

フォーカス徳島では、5月26日からシリーズで注目校や選手を紹介します。

初日の26日は、那賀高校カヌー部です。

新緑の山々に囲まれた、那賀町の川口ダム湖。

一面に広がる鮮やかな緑を切り裂くように進む船影があります。

「レディー・セット・ゴー」

那賀高校カヌー部。

県内で唯一、カヌー部のある高校です。

創部から半世紀。

過去にはオリンピックやワールドカップの日本代表も輩出してきた名門に今、偉大な先輩たちの背中を追う、1人の実力者がいます。

キャプテンで3年生の塩田雄大選手です。

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「めっちゃしんどいが、勝った時は楽しい。やっていて楽しい競技」

カヌーへの情熱は人一倍。

「集合」

その頼もしい背中で、10人の部員を力強く牽引しています。

カヌー競技には、パドルの両端に水かきがあり、座って漕ぐ「カヤック」と、片方だけに水かきがあるパドルを使い、片膝を立てて漕ぐ「カナディアン」があります。

塩田選手が挑んでいるのは、より高いバランス感覚が求められる、この「カナディアン」です。

3月に京都で行われた全国大会。

塩田選手は、5000mシングルの部で初出場ながら見事、準優勝に輝きました。

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「今までずっと結果が出ずに悔しい状態が続いていた。勝った時は『やっと結果が出た』というのが一番大きかった」

その結果の裏にあるのは、過酷極まる練習です。

不安定な水の上、片膝立ちのまま、上半身の力だけで猛全と水を掻き、前へ進みます。

(記者)
「きつそうですね」

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「きついです」
「前に出しているモモ裏と、お尻(の筋肉)にきます」

塩田選手の武器は、その美しいフォーム。

疲労がピークに達しても崩れない抜群の安定感で、長距離を得意としています。

一方で、課題は短距離です。

「野口 30秒、塩田 31秒」

筋力量がモノをいう短距離では、時に仲間に遅れをとることも。

夏のインターハイは200mと500mの短距離種目しかないため、最後の夏を前に瞬発力アップに励んでいます。

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「現状まだ全国の選手たちと比べると劣っている。ここからまだ速くなって、ジャイアントキリング(番狂わせ)したい」

練習を終えても、まだ一日が終わるわけではありません。

険しい山道を、自転車で40分かけて学校へと帰ります。

部員は全員が寮生活です。

1日5000キロカロリーを消費するともいわれるカヌー部の練習。

食べ盛り、育ち盛りの選手たち、夕食の量も実に豪快です!

(3年)
「食べないとやってられない」

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「納豆ちょうだい」

(3年)
「そういうところやで」

阿波市出身の塩田選手。

中学まではサッカーに熱中していましたが、「カヌーで勝負してみたい」と親元を離れて、那賀高校への進学を決めました。

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「ここが部屋です」

毎日欠かさず書いているのが、この「カヌーノート」。

日々の練習内容から食べたものまで克明に記録し、3年間の全てをカヌーに注いできました。

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「3年間、最初のうちは結果も出なくて苦しい時期もあったが、少しずつ結果も出てきた。続けて良かった」

(那賀高校カヌー部・蛇目大翔 顧問)
「学校生活もそう、普段の寮生活もそう、何事にもまじめに取り組んで、日頃努力していることが彼の強み」
「ファイト」

目指す目標は、インターハイでの上位入賞。

3年間の覚悟と努力のすべてをパドルに込め、前へ、もっと前へ。

(那賀高校カヌー部 3年・塩田雄大 主将)
「一番の大舞台インターハイ、そこで3年間やってきたことを全部出し切って、良い結果を残したい」
「レディー・セット・ゴー」

県総体のカヌー競技は6月6日、那賀町の川口ダム湖でおこなわれます。