脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネル「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」で「その「宗教」のあらわれ方は、人を「自由」に、そして「幸福」にしますかという問いを常に続けることが大切。」と題した動画を公開。動画では、リチャード・ドーキンスの著作を引用しつつ、宗教の教えが絶対的なものではなく、現代社会においてそのあり方を常に問い直す「世俗化」の重要性を説いた。

動画で茂木氏は、ドーキンスの著作『神は妄想である』を引き合いに出し、人間の倫理観の根源について論を展開する。茂木氏は、宗教の聖典に書かれているからといって、それがそのまま人間の道徳規範になるわけではないと指摘。「聖典に書いてあるから人間はこう生きるべきだということではなくて、それは全然別のところから来てるんだと」とドーキンスの考え方を紹介した。人間の倫理観や道徳観は、宗教とは独立した進化の過程で形成されたものであり、聖典の記述を文字通りに解釈することの危険性を強調する。

さらに茂木氏は、聖典の記述には現代の価値観からすれば「受け入れがたいものもたくさんある」と述べ、それらを絶対視する原理主義が「人を不幸にする」と警鐘を鳴らした。また、「クリスチャンの子ども」「ムスリムの子ども」といった表現を問題視しするドーキンスの見解を紹介し、「子どもの意志を尊重しよう」と、個人の信条の自由を尊重すべきだと訴える。

最後に茂木氏は、宗教が固定化された教義に固執するのではなく、時代に合わせて更新されていく「世俗化」が不可欠だと語る。その上で、「その宗教のあらわれ方は、人を自由にし、そして幸福にしますかという問いを常に続けることが大切」と締めくくり、現代における宗教との健全な向き合い方を視聴者に投げかけた。

チャンネル情報

一人ひとりの「個性」が活かせて、「自由」で、「創造的」な生き方ができるように、応援するような発信をしていきたいと思います。複雑な現代を生きるための、科学、社会、本、音楽、映画、文化、芸術、人間、コメディを扱う総合的な脳の教養のチャンネルです。人間の脳のこと、人工知能のこと、創造性のこと、個性のことなどを考えます。