YouTube動画『むしろ給料の15%が社会保険料で奪われます!中小企業はもう撤退するしかないのか?』で脱・税理士の菅原氏が登場し、最低賃金引き上げに関する正しい情報と、その影響について独自の視点で語った。冒頭、菅原氏は「最低賃金水準でしか賃金を払えない会社はそもそも競争に負ける。社員に還元できる設計を持て」と強い言葉で問題提起した。

最低賃金は「10月1日に一斉改定」という通念があるが、実際は都道府県ごとに適用日がずれる。早い地域は10月、遅い地域は翌年の適用になるケースもあり、企業は自社の所在地域の発表に即した運用が必要だ。水準差も大きい。宮崎県・沖縄県は1,023円、東京都は1,226円と、時給で約203円の差が生じている。

平均額は当初の想定である1,118円から、最終決定で1,121円へ上振れした。前年からの引き上げ幅は66円となったが、このペースでは政府の「2030年に平均1,500円」目標に到達しにくい。賃上げが急であれば、物価・光熱費・原材料費の上昇と重なり、中小企業の利益圧迫は避けられない。

さらに重いのが社会保険の適用拡大だ。未加入層が加入対象になると、給与の約15%が社会保険料として差し引かれ、名目上の賃上げにもかかわらず手取りが減る局面が生じる。菅原氏は「収入が増えるのは政府側という見方も成り立つ」と批判的に述べた。

一方で、同氏は「淘汰は競争の一部」という現実も直視する。最低賃金に依存しない賃金テーブルを設計し、社員の平均年収を長期計画で引き上げる。事業計画を公開し、将来像を共有することで人材を惹きつける。基準を同業平均に置くのではなく、上位ベンチマークに合わせる発想転換を迫った。

本動画の内容は、賃上げ局面での賃金設計や社会保険負担の実務を見直したい経営者・人事担当者にとって多くの示唆を与える。さらに詳しい数値の動きや現場感覚は動画内で語られているため、全体像の捉え方を補完できるはず。地域差と制度設計のねじれを踏まえて賃金戦略を再構築したい中小企業の経営者にとって有用な指針となるはずだ。

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