【本日の見通し】本日及び週末の指標を警戒
   
 昨日のドル円は141円台まで一時下げた後、143円90銭台まで上値を伸ばした。全米企業エコノミスト協会(NABE)で講演を行ったパウエル議長が利下げを急がない姿勢を示したことなどがドル買いとなった。ただ、今後の金融政策動向についてはデータ次第という面が大きい。今週末の米雇用統計などへの注目が集まる展開。
 今日はそうした中で23時に米ISM製造業景気指数と米雇用動態調査(JOLTS)の発表が予定されている。
 ISM製造業景気指数は前回予想を下回る伸びとなった。ただ、雇用部門に関しては前々回から少し改善していた。JOLTS求人件数は前回かなり弱い結果となり、さらに前々回も下方修正された。
 本体はISM製造業景気指数の方が注目度の高い指標であるが、雇用関連指標への関心度がかなり高くなっており、どちらの指標も予想からの乖離を見せると動きにつながりそう。警戒は弱めの数字で、昨日海外市場のドル買い分を解消しての下げとなる可能性がある。
   
 ユーロ円などクロス円もドル円の動きに連れた動きとなりそう。米指標後のリスク警戒の動きなどに注意。
   
 ユーロドルは昨日1.12台を付けたが失速。1.12台の重さが意識される展開となっている。今日はやや上値の重い展開か。
   
MINKABU PRESS 山岡和雅