七代目三遊亭円楽を襲名する三遊亭王楽(中央)と父の三遊亭好楽(左)、林家木久扇(右)。右奥は五代目三遊亭円楽さんと六代目三遊亭円楽さんの遺影(撮影・佐藤厚)

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 落語家の三遊亭王楽(46)が30日、都内で「七代目三遊亭円楽」の襲名会見を行った。会見には父の三遊亭好楽(78)、林家木久扇(86)が同席。「大変な重圧ではございますが、精進していく」と決意をにじませ、父が出演する日本テレビ系「笑点」での親子共演にも意欲を示した。来年2月20日付で襲名し、披露興行は来年2月26日から6日間の東京公演を含め全国の各都市で行われる。

 壇上に飾られた、師匠である五代目三遊亭円楽さん、六代目円楽さんのパネルに見守られながら、王楽は表情を引き締め襲名への決意を語った。

 「一門の皆さまのご推挙、先代六代目円楽師匠からの遺言により、来春より七代目円楽を襲名することと相成りました。諸先輩方、皆さまのおかげと存じております。ありがとうございます」

 この日は六代目の命日。2年前の死去後、空席になっていた大名跡の襲名話は昨年末に受けたという。「正直ピンとこなくて、あまりにも…」と一時はためらうも「五代目も六代目も顔を知らない人はいないビッグネーム。人は忘れやすいので、忘れさせてはいけないのであれば、今しか継ぐ時がない」と覚悟を決めた経緯を明かした。

 五代目、六代目の墓前には「今あるのは師匠のおかげです」と手を合わせて報告したという。年明けから5月にかけて、お世話になった師匠の公演場へと出向き直接襲名を伝えた。笑福亭鶴瓶からは手を握られ「おめでとう。師匠も喜んどるわ。なんでもできることはするわ」と泣いて喜んでくれたといい「幸せな瞬間だなと思いました」と感慨深げに話した。

 会見中、父の好楽からは「(名跡を)大きくするのも小さくするのも本人の心構え次第、これからも応援して頂ければ幸いです」と期待を受けた王楽。襲名後、レギュラーとして父が出演する「笑点」での親子共演についても意欲。「実は狙ってます。そんな話はないと思いますが」と謙遜するも「一つ野望がございまして、親子で並んだことがないので、並んでみたいなという野望がございます」と夢を膨らませた。