女子プロ14人に聞いた！人生を変えた本&音楽とは？
「この本がなかったら今の自分はいない」「この曲を聴いて勇気をもらっている」など、本や音楽にはその人の生活を豊かにする力がある。ということで女子プロゴルファーに、つらかったときに出会った本や、試合前に気分を上げたり落ち着かせたりするために聞く曲を教えてもらった！
川粼春花
『マチルダは小さな大天才』 ロアルド・ダール
小学生のころから好きな本です。主人公のマチルダは小さいのに自分の強い意志、意見をもっていて、大人に対しても自分の意見が正しいと思えば恐れずにいえる強い女の子。私も彼女のように意志の強い人になりたい、と何度読み返しても思える本です。
『Fight Song』 レイチェル・プラッテン
Fight Songを初めて聴いたのはテレビ番組のアメリカズ・ゴット・タレントで、当時16歳の女の子が歌っていました。その女の子は16歳の若さで病気を患っていたんですが、この曲を歌いながら「病気に勝ったよ」と訴えかけているような姿に心を打たれました。私もこの曲を聴くと、何事も一生懸命にガンバっていれば必ず報われると背中を押してもらえている気がします。
澁澤莉絵留
合格し、現在はステップ・アップ・ツアーを中心に試合に出場。清水建設所属。
『努力が「報われる人」と「報われない人」の習慣』 塚本亮
4年間プロ生活をしていて、勝つためにいろいろな努力をしてきたつもりですが、なかなか成績に繋がらず悩んでいました。自分のガンバり方がちょっと違うんじゃないかと。そんなときにたまたまこの本を移動中の空港で見つけて買ってみました。読んでみると、自分がしていることや考えていることが全部報われない人に当てはまることを知ってびっくり！ 報われる人の考え方ややり方を参考に生活してみたら心も体もすごく楽になり、前よりも楽しく、もっとガンバれるようになりました。
Nissy
中学生のころに初めてテレビで見たとき、すごくキレイな声に魅了されて聴くようになりました。そこから曲を聴いたり、ライブに行ったりするうちにNissyさんのエンターテインメントに対しての考え方や取り組みが、人に影響を与えることにすごく感銘を受け、尊敬しています。彼の6大ドームツアーの成功などの姿を見て、自分もガンバってきたことが結果に繋がり、たくさんの人に幸せを与える存在になりたいと思うようになりました。顔もすごくカッコよくて、見るだけでテンションが上がるので、試合前にライブ映像を見たりしています（笑）。
青山加織
『ネガティブがあっても引き寄せは叶う！』 MACO
2016年にこの本に出会い、今でもたまに読んでいます。すべて自分次第で人生は動いている、ということを考えさせられました。明日、来週、来月、来年、10年後をなんとなく考えていたとしても、その考えている人との出会いや夢がすべて現実にできると信じて生活しています。
『HERO』 安室奈美恵
安室奈美恵さんの曲はすべて好きです。デビュー当時から憧れで、引退されても憧れ続けている女性です。年齢に関係なくライブやダンスにこだわり、ステージで走り続け、スタイルもファッションもカッコよく、そしてかわいい女性を貫き続けていた安室さんを尊敬しています。
小林光希
歌謡曲
母が歌謡曲が好きでよく聴いていたので、私も聴くようになりました。試合前に聴いているのは中森明菜さんと松田聖子さんの曲。中森明菜さんの曲は強い女性のイメージで、自分の気持ちを強くもてるので、よく移動中に流しています。
佐藤のぞみ
『人生生涯小僧のこころ』 塩沼亮潤
人としてまだまだだと思い、すべてのことに感謝し、今の現実を受け入れてもっと日々努力しようと思うようになった本です。そして、よくも悪くも自分を認めていいように思えて、生きやすくなりました。
YUKI
疲れて長距離運転をしないといけないときにYUKIさんの曲を聴くと元気になれます。ランニングしたくないときも、聴くと楽しく走れます（笑）。
小野祐夢
『ミッドナイターズ』 スコット・ウエスターフェルド
中学生のときに友人に勧められて読み始めました。ぶ厚い本はなかなか読む気になれませんでしたが、この本はストーリーがおもしろくてどんどん読み進めることができました。今でも読み始めると、嫌なことを忘れて一気に読んでしまいます。
『Don't Mind Me』 Ayumu Imazu
曲のテンポが好きで、試合の朝のクルマの中や練習中にいつも聴いています。聴いているとテンションが上がってガンバれるんです！
安田彩乃
『ライトスタンド』 ベリーグッドマン
合宿でたまたまこの曲が流れていて好きになりました。勇気がもらえる歌詞とメロディが気に入っています。今でもこの曲を聴くと、その合宿の風景や気持ちを思い出して「もっとガンバろう！」という前向きな気持ちになります。
女子プロたちそれぞれのルーツを知れて楽しい記事になっています。
淺井咲希
『たった1日5分！ ゴルフメンタルでもっと上手くなる』 児玉光雄
この本は私のメンタルトレーニングをしていただいている著者の児玉光雄さんご本人からいただきました。プロになるまではコーチをつけていなかったので、ゴルフの本などからいいと思ったことを取り入れていました。本に書いてあることを毎試合1、2個実践することを目標にしています。すると、ミスをしても自分のなかでうまく吸収し、平常心でゴルフができるようになりました。
『ともに』 WANIMA
プロになり、環境がアマチュアのときとガラッと変わり、自分の思うようなプレーができなくて、3年目くらいまですごく悩んでいました。ゴルフは3日間または4日間で戦うので、調子が悪いと明日がくるのが不安になることもあります。そのときにこの歌を聴いて「今の悔しさもいつか優勝するための経験」「毎日が経験」と思うように。落ち込んだときや試合前は、よくWANIMAの曲を聴いていますね。
櫻井心那
『いつかできるから今日できる』 乃木坂46
逃げ出したいことやつらいことがあっても「君ならできる」という歌詞が背中を押してくれます。プロテストの前、気持ちが追い詰められていたときにもよく聴いていて「逃げないで今やるしかないんだ！」と自分を励ますことができました。
篠原まりあ
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII』 岸見一郎、古賀史健
プロになって1、2年目のころ、ゴルフだけではなく、人間関係やすべてのことに自信がなく「自分のゴルフはこれでいいのだろうか」「私生活に間違いはないのだろうか」「人との関わり方を間違っていないだろうか」など、不安な日々が続いていたころ、ある方から『嫌われる勇気』という本をプレゼントされました。よく試合会場で話をする方だったのですが、悩みを相談したことはなかったので、見てわかるくらい、悪いオーラが出ていたんでしょうね……。読んでみると「自分は間違っていると思わなくてもいい」「人は人、自分は自分」そう思えるように。人の目や言葉を気にしすぎて自分を見失っていたと気づきました。その後、書店に寄ることが増え『幸せになる勇気』を見つけました。『嫌われる勇気』を読んで、意見をもって行動することが大事だと感じ、それがやる気とポジティブにつながっていたんですが『幸せになる勇気』は、さらに「私みたいな人間だから、こんな気持ちでもしょうがない」というマイナスな気持ちを吹き飛ばしてくれる。前に進みたい気持ちが高まり、自信をもつための行動をとり、達成感を感じられるようになりました。
大谷奈千代
『正しいスイングは「骨格」で理解する！』 内藤雄二
一戦を退き、現在はイラストレッスンなどの指導者として活動していますが、ゴルフはプレーするよりも教えるほうが難しいと思います。わかりやすいレッスンのためには、理解が必要。そんななかこの本と出会ったことをきっかけに、知りたかったことを見つけることができました。スイングを 「骨格」で見られるようになり、ダフリやトップの問題解決がスムーズに。読むだけでなく、書き写し、定期的に読み直しています！ もちろん、自分のスイングもよくなりました。現役のときに読みたかったです（笑）。
菊地明砂美
EXILE
いつも試合前に聴いたりして、勇気と元気をもらっています！
原 江里菜
『いのちの力』 望月勇
10年ほど前にシードを落としたとき、毎日ゴルフ場に行くのも苦しくて、やめたいと思っていました。そのときに、人から勧められて読んだら気持ちが楽になって、生きてるだけで幸せ、毎週試合に出られているだけで幸せと思えた、救われた1 冊です。
中村香織
『最強不変のスイング法則』 森守洋
『ゴルフの力学』 松本協
自分がスイングについて悩んでいたときに体のことばかり気にしていたのですが、クラブ目線で考えられるようになった2冊です。クラブ目線に変えたことで、振り遅れたりしなくなったので、フックのミスも出なくなり、腰痛も改善しました！
BE:FIRST
全曲カッコよくて、やる気になりますが、とくに好きなのは『Gifted.』。誰しもが輝ける才能をもっている、輝ける場所を自分で手に入れる！という強い意志を感じられるところが好きです。BMSG（BE:FIRST の所属事務所）の日高社長を仕事のロールモデルにしています。
女子プロたちの人生をかえた本や音楽の紹介でした。メンタルの整え方にもつながるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。
写真＝小林司、田中宏幸、ゲーリー小林、本人提供
