リフォーム後の物件よりリフォーム前の方が販売価格は安いけれど、購入後にリフォーム代がかかることになるし…。結局どっちがおトクなの? 住宅のプロに教えてもらいました。

中古物件を買うなら「リフォーム後の物件」VS「リフォーム前の物件」、どっちがおトク?

新築に比べてお手頃価格な中古物件。でも実際購入するとしたら「リフォーム後の物件 」と「リフォーム前の物件」ではどちらがおトクなのでしょうか?

●「リフォーム前」物件と「リフォーム後」物件の価格の比較

上の図のように、リフォーム後物件の(1)+(3)と、リフォーム前物件(2)を比較すると、当然、(1)+(3)の方が高額です。ただし、リフォーム前物件も、購入後に同等のリフォームが必要な築年数の物件であることを前提にすると、物件の購入後にリフォーム代(4)がプラスされ、(2)+(4)となり、リフォーム後物件の(1)+(3)の方が安くなります。

リフォーム後物件は建売住宅、リフォーム前物件は注文住宅のようなもの。トータルコストはリフォーム後がおトク

理由は、リフォーム後物件は、売主から家を買い取った不動産会社が標準的なリフォームをするので、それほどお金がかからないこと。いわば建売住宅のようなものです。

一方、リフォーム前物件の場合、購入後に自分たちでリフォームすると、注文住宅のように自分たちの好みに合った材料や仕様を選択するのでコストも膨らみがちに。また、リフォーム前物件は、売主が希望する売値が高めで、不動産会社と折り合いがつかなかった物件がほとんど。不動産会社が買い取らないので、仲介業者がリフォームしないまま売り出しているというわけです。

つまり、リフォーム後物件は、もともとの売値が割安ということ。上の図で(1)<(2)になっているのはそれが理由です。結論は、リフォーム後物件の方が価格的にはおトク。