@AUTOCAR

写真拡大 (全3枚)

EV版のVWゴルフ、まもなくデビュー

フォルクスワーゲンは、新型EVのコンセプトモデルを3月に発表する。ゴルフのEV仕様に相当するものと予想されている。

【画像】ゴルフEVの原型はこれだった?【フォルクスワーゲンIDライフ・コンセプトを写真で見る】 全32枚

この新型EVは2025年に発売される計画で、現在の貨幣価値で2万2500ユーロ(約320万円)の価格設定を目標としているようだ。フォルクスワーゲンの関係者によると、5人乗りの小型車で「ゴルフ」の車名が与えられる可能性もあるという。


新型EVは全長4250mmのコンパクトカーになるようだ。(画像は予想レンダリングCG)    AUTOCAR

AUTOCARの情報筋は、フォルクスワーゲンとしては初めてMEBプラス・プラットフォーム(MEBのアップデート版)を使用することになるとしている。MEBプラスは新しいLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーの搭載と最大200kWの充電速度などを特徴とする。

車名について現段階では公式発表は何もないが、ここ数か月、フォルクスワーゲン社内では「IDゴルフ」をはじめ、さまざまな命名法が検討されているとの情報もある。

フォルクスワーゲンのトーマス・シェーファーCEOは昨年、AUTOCARに対し次のように語っている。「ゴルフの名前には大きな価値があります。ユーザーの認知度も高く、まったく違う名前に変えるのは意味がありません」

当初、ゴルフの名称はID.3の改良型に使われるものと考えられていた。しかし、現在AUTOCARの情報筋はこれを否定しており、より小型のモデル(いわば「ID.2」のクラス)への採用の可能性が高いという。

スポーティな「GTI」も登場か

内部情報に詳しい関係者によると、ボディサイズはポロとゴルフの中間にあたり、全長「4250mm前後」とされている。比較的短いボンネットとフラットフロアにより、「1クラス上のモデルのような室内空間」を実現するとのことだ。

ある関係者はAUTOCARにこう語っている。「フォルクスワーゲンは、このクラスで素晴らしい伝統と商品力を持っている。電気駆動とはいえ、全く新しいスタートを切るのではなく、フォルクスワーゲンが過去に得意としてきたことを論理的に継続するものだ」


フォルクスワーゲン・ゴルフGTI

現段階では、シングルモーターを搭載する前輪駆動車のみが導入される予定だという。しかし、関係者は将来的にデュアルモーター/全輪駆動モデルも登場する可能性も排除できないとしている。

車重についても関係者は「EVの基準からすると比較的軽量で、1600kgから1700kgの間くらいになるだろう」としている。さらに、シェーファーCEOがスポーツモデルのGTIに前向きな姿勢を示していることから、EV版のゴルフGTIが導入される可能性もある。

現在EVのスポーツモデルに使用されているGTXの名称は、今後廃止される方向性にある。幹部クラスに近い関係者は、「従来のGTIの名称に置き換えることは既に決定しており、ID.2で検討中だ」と語る。

さらなる詳細については、今後の正式発表を待ちたい。