ステーブルコイン発行元Tetherの86%は4人に支配されていた

ドルとペッグされたステーブルコイン「テザー」の発行元企業であるTetherの86%が、たった4人によって保有されていたことが分かりました。このことは、世界最大のステーブルコインで仮想通貨取引の基盤にもなっているテザーが、少数の人物によって運営されていることを示唆しています。
The Unusual Crew Behind Tether, Crypto’s Pre-Eminent Stablecoin - WSJ
86% of Stablecoin Issuer Tether Was Controlled by 4 People as of 2018: WSJ
https://www.coindesk.com/business/2023/02/02/86-of-tether-was-controlled-by-4-people-wsj/
海外メディアのThe Wall Street Journalによると、Tetherは元形成外科医のジャンカルロ・デバシーニ氏と元子役でビットコイン財団の会長でもあるブロック・ピアス氏が率いるTether Holdings Limitedという企業を前身としているとのこと。両氏は2014年9月に、イギリス領ヴァージン諸島の法人としてTether Holdings Limitedを設立しましたが、ブロック氏は直後に会社を去りました。

The Wall Street Journalが入手したTetherに関する調査文書には、デバシーニ氏が2018年時点でTetherの株式の43%を所有していたことが記されていました。さらに、TetherのCEOであるジャン=ルイ・ヴァン・デァ・ヴェルデ氏と、最高顧問のステュアート・ヘグナー氏も、2018年にそれぞれ15%ずつTetherを所有していました。
ヴァン・デァ・ヴェルデ氏はジャン・リュードヴァイカス・ヴァン・デァ・ヴェルデ氏という名前でも知られているオランダ人ですが、人生の大半はアジアで過ごしてきた人物とのこと。またヘグナー氏はカナダ人で、Excapsa Softwareというポーカー用ソフトウェアの企業で副顧問兼コンプライアンスディレクターを務めていたことがありますが、1500万ドル(19億2800万円)を支払って在任期間中に発生したソフトウェアの不正についての責任追及を免除されました。なお、ヴァン・デァ・ヴェルデ氏とヘグナー氏は、デバシーニ氏が最高財務責任者を務める仮想通貨取引所のBitfinexでもCEOと最高顧問を務めています。
Tetherの実権を握る4人のうち残りの1人は、イギリスとタイの国籍を持つ実業家で、イギリスではクリストファー・ハルボーン氏、タイではチャクリート・サククリット氏という名で通っている人物です。同氏は2018年時点で、テザーの13%を所有していました。
デバシーニ氏の43%、ヴァン・デァ・ヴェルデ氏の15%、ヘグナー氏の15%、ヘグナー氏の13%を合わせると、86%になります。つまり、少なくとも2018年の時点ではTetherの9割弱が、持ち株や関連会社を通じて4人の人物に支配されていたことになります。
TetherとBitfinexの最高技術責任者であるPaolo Ardoino氏は、The Wall Street Journalの記事公開後に「TetherからThe Wall Street Journalへ」と挑発するようなGIFアニメーションをTwitterに投稿しているほか、続くツイートで「ピエロの記事が増えれば増えるほど、Tetherは成長します。人々は、Tetherが自由と一体性の見方であることをよく知っています」とも述べました。
Tether to WSJ pic.twitter.com/ESGblkrO7b— Paolo Ardoino ???? (@paoloardoino) February 2, 2023
