前回王者ニュージーランドは決勝進出ならず【写真:荒川祐史】

写真拡大

W杯の連勝は18でストップ、ハンセンHC「我々の方が劣っていた」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は26日、横浜国際総合競技場で準決勝・第1試合を行い、世界ランク1位ニュージーランドと同2位イングランドが激突。過去W杯の対戦では3戦全敗だったイングランドが終始、試合の主導権を握り、19-7で歴史的な勝利を飾った。6万8843人が酔いしれた。

 イングランドは試合前からプレッシャーをかけた。オールブラックスが恒例「ハカ」の陣形を取ると、これを取り囲むように「V字」隊形をとる“奇襲”。試合が始まる前から会場のボルテージを上げると、キックオフからわずか1分36秒でCTBツイランギが先制トライを決め、7-0とした。

 流れに乗ると、前半終了間際にペナルティーゴールを決めて10-0とリードして後半へ。8分にペナルティーゴールを決めて3点を追加すると、一度はニュージーランドにトライを決められ、13-7と詰め寄られたが、以降はしぶとく守り、2本のペナルティーゴールを決め、19-7で振り切った。

 イングランドにとって、W杯でニュージーランドに勝つは史上初の快挙。3大会ぶりの決勝進出を最高の形で決めた。対して、ニュージーランドは史上初の3連覇はならず。W杯の連勝は18で止まった。

 試合後、顔面を流血させながらインタビューに立ったリード主将は「本当に言葉にならない。開始当初は良かったが……」と呆然とした様子。「もっとうまくできたところはたくさんあった。負けてはいけないところで負けてしまった」と悔やんだ。

 ハンセンHCは「イングランドが勝ったことを祝いたい。勝ちたかったが、我々の方が劣っていたということ」と勝者を素直に称えた。今後は11月1日の3位決定戦に回る。「国のために懸命に頑張ってきたけど、優勝まではいかなかったが、イングランドが強かった。ここまで来られたことは誇りに思う」と胸を張った。(THE ANSWER編集部)