ボーイングが「MRJ」に示した“上下関係”
2017年10月にボンバルディアの小型機事業「Cシリーズ」の買収を発表し、先に動いたエアバス。買収完了の証として、今月には自社の製品シリーズ「A220」に衣替えした。ファンボローに実機を持ち込み、内部公開イベントを開いたほか、飛行展示も実施した。
エアバスに触発されたボーイングは、エンブラエルと小型機事業の買収の交渉に入ったことを17年12月に発表すると、今月上旬には買収を決め、ボーイングが8割出資する新会社の設立で合意した。
ファンボロー国際航空ショーでは、ボーイングのデニス・マレンバーグ最高経営責任者(CEO)と、エンブラエルのパウロ・シルバCEOが登壇し、蜜月を強調するイベントを実施した。マレンバーグ氏は「ボーイングの長い歴史の中でも重要なパートナーだ」とエンブラエルを持ち上げ、シルバ氏は「我々はリージョナルジェット市場で50年間挑戦してきたリーダーだ」と自信を見せた。
MRJは小型機の中でも、座席数100席未満のリージョナルジェットで、エンブラエルは三菱航空機の最大の競合だ。三菱航空機はボーイングとMRJのカスタマーサポート契約を結んでいる。
マレンバーグ氏は同イベントでそれを問われると、「三菱重工業との関係は変わらない」と友好関係を強調。MRJのカスタマーサポートを続ける意向も示した。
三菱重工はボーイングのティア1として機体製造を担っており、長年の盟友だ。MRJではなく、三菱重工の名前を先に出したことは、ティア1としての関係が最優先だという意識を感じた。エンブラエルを傘下に収めることで、MRJをどこまで支援するべきか検討していてもおかしくない。
