高成長のエアバッグ市場、旭化成がベトナムでナイロン繊維年1万トン生産へ
同社は原糸の製造に特化しており、その糸をもとにした基布の製織や縫製は住友商事や帝人グループとの共同出資会社でそれぞれ手がけてきた。ベトナムでも既存の枠組みを活用して、下流工程に乗り出す可能性がある。競合の東レや東洋紡は原糸から基布まで一貫生産体制を敷く。
旭化成は宮崎県延岡市の既存拠点で増強工事中だ。19年度内に新設備を稼働させ、ナイロン66繊維の生産能力を現状比15%増の年3万8000トンに引き上げる。ただ同社唯一のナイロン66繊維工場は拡張余地がなく、事業継続計画(BCP)の観点からも新たな生産拠点が必要だった。
エアバッグの世界市場は成長率が年4%で、アジア地域に限れば7%とより高い伸びを予想する。先進国では一般的な運転席や助手席用以外に、自動車の側面窓と乗員の間に展開するサイドカーテンエアバッグが標準装着されつつある。また、歩行者用や、運転席と助手席間のセンターエアバッグなど搭載部位は今後増える傾向だ。インドや中国でも安全規制の強化により需要拡大が確実視される。
