中国ではOPPOが1位、vivoが2位と新興企業の躍進が顕著!IDC、中国市場における2016年第3四半期スマホ出荷台数シェアを発表――国外企業ではAppleが5位と健闘

中国で四半期ながらOPPOがトップに!駅構内を埋め尽くす巨大広告、今年3月の中国・深圳市にて撮影 |
米国の調査会社であるIDCは26日(現地時間)、中国市場における2016年第3四半期(2016年7〜9月)のスマートフォン(スマホ)出荷台数のシェアを公表しました。公表された内容によると、中国市場におけるスマホ販売シェアは地元の新興企業「OPPO(オッポ、欧珀)」が17.5%と初めて首位に立っており、同じく地元の新興企業である「vivo(ビボ、維沃)」が16.7%と2位に続いています。
2016年第3四半期の中国市場のシェアにおいて注目したいのが、現地・中国の新興企業の躍進です。中国市場のトップ5のうち、四位までを中国企業が独占しています。
特に1位のOPPOと2位のvivoの成長が著しく、両社ともに前年第3四半期比で+100%以上の成長を見せています。両社はオンライン販売に特化したXiaomiとは対極的に昨年後半から街頭やテレビなどによる派手な広告を展開させており、両社の知名度およびシェア向上に繋がっていったと推測されます。
両社は中国市場のみならず東南アジア諸国を中心に海外への展開も加速させており、2016年第2四半期における世界シェアにおいてもOPPOが4位(6.8%)、vivoが5位(5.8%)と、その好調ぶりを伺うことができます。
一方、世界的な展開を以前から行っているHuaweiは3位(8.8%)にランクインしています。中国以外の諸国においても、オフライン媒体による広告の効果によって両社の知名度やシェアが向上したものと考えられます。
2010年の創業以来、クラウドサービスに収益性を移すことによって実現した圧倒的なコストパフォマンスを武器に中国市場を圧感していたXiaomiですが、ここ数年は競合他社の成長によって苦境に立たされており、今回発表された内容においてもその傾向が現れています。
Xiaomiの今年第3四半期の出荷台数は昨年比で42.3%の減少となっており、その不調ぶりが伺えます。Xiaomiは先日新型のスマホ「Mi Note 2」を発表し、さらには三面狭額縁設計を採用したコンセプトモデル「Mi Mix」を発表するなど新たな需要を模索する動きが見られます。
世界の中でも特にスマホ市場の競争が激化している中国。13億人を超えるその人口が生み出す内需は膨大なものになる一方で、貧富の格差が広がる傾向にあり問題視されています。
今回の結果から見いだせるのは中国市場においては未だに中・高価格帯の製品に対する需要が大きい一方で貧困層にはスマホはなかなか届いていないと言う現実であると感じます。
中国企業が成長して世界市場において存在感を示し始めていることに対しては素直に嬉しい一方で、まだ各社があまり重視をしていない貧困層でも手が届く低価格な機種を販売することが(台数ベースにおける)シェア向上に繋がるのではないかと考えられます。
記事執筆:雪華
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