ミランのディエゴ・ロペスが最後に試合に出たのは、11月初旬だった。クラブは腱の問題と発表し、ロペス自身はフェイスブックで次のように強調している。

「クラブと同意して決めたことだ。もちろん、スポーツ面での最近の動きはまったく関係ない。純粋に医学的な決定だ」

つまり、16歳の若手ジャンルイジ・ドンナルンマにポジションを譲ることになったからといって、よそ向けに戦列を離脱したわけではないということだ。

「4カ月前から膝蓋腱の痛みにつき合ってきた。ひそかに治療しようとしていたんだ。でも残念ながら、痛みが続いている。だから立ち止まり、特別な治療を始めなければいけなかった」

その間に、ドンナルンマはレギュラーとしての座を確立させた。ロペスの8試合出場に対し、ドンナルンマは9試合出場。失点数は7で、シニシャ・ミハイロビッチ監督、アドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役、そしてシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長からも賛辞を寄せられている。

一方で、ロペスはジェノア戦で敗れた際に、指揮官から公に批判された。そしてトリノ戦で引き分けると、完全に失格のらく印を押される。そしてロペスは舞台から去った。だが、まもなく彼は戦列に戻ってくる。2週間、長くて1カ月で、彼は再び起用できる状態となるのだ。

だが、起用するのはミハイロビッチ監督とは限らない。ロペス自身は再び序列を覆そうとしているようで、フェイスブックには「最大限の努力、大きなモチベーションで仕事を続ける。早く、これまで以上に強く復帰するためにね」と述べている。最近の『Marca』のインタビューでもこう述べた。

「僕は自分を強く信頼している。ミランのゴールマウスを守るために、できる限りをするよ」

だが、ロペスと年俸250万ユーロ(約3億3000万円)で2018年までの契約を結んでいるミランは、選手ほど明確ではない。ロペスに関心を寄せるクラブは世界各地にある。特にイングランド、リヴァプール方面だ。興味深いオファーが届けば、本人も考えを変えるかもしれない。

決定的な役割を担うのは、代理人のガルシア・キロン氏だ。2014年8月、キロン氏はガッリアーニ代表取締役と合意し、選手はフリートランスファーでレアル・マドリーからミランに移籍した。当時、ガッリアーニ代表取締役は「欧州最強の一人を手に入れた」と喜んだ。実際、ミランでの1年目のロペスは、それに値している。だが、今季は平均採点5.94と及第点に達してない。