なぜ星はさまざまな色で輝いているの?
でも、このような星の色の違いはなぜ生まれるのでしょうか。
実は星の色が決まる仕組みは、恒星と惑星とで大きく異なっています。
■ 恒星の色に違いが生まれる理由
太陽のように自ら光を放っている恒星はさまざまな色をしています。
たとえば、さそり座のアンタレスやオリオン座のベテルギウスは赤色、ふたご座のポルックスはオレンジ色、ぎょしや座のカペラは黄色、オリオン座のリゲルやおとめ座のスピカは白(青白っぽい)色…といった具合です。
答えは、その恒星の表面温度です。
恒星の表面温度は低いものでおよそ3,000℃から、高いものになると20,000〜50,000℃のものまであります。色は表面温度が低いほど赤く、温度が高くなっていくにつれてオレンジ色(3,500〜5,000℃前後)⇒黄色(5,000〜7,500℃前後)⇒白色(7,500〜12,000℃前後)⇒青白色(12,000℃〜)へと変化していきます。
ちなみに、地球から最も近い恒星である太陽は、表面温度がおよそ6,000度の黄色い星です。
■ 表面温度によって色が変わるのはナゼ?
それにしても、どうして恒星の表面温度が変わると見た目の色まで違ってくるのでしょうか。
恒星は主に水素からヘリウムを作り出す「核融合反応」を起こして光(放射エネルギー)を放っていますが、その波長は温度に反比例するという法則があります。そのため、温度が高いと発する光の波長はやや短い方へ、温度が低いとやや長い方へと偏っていくのです。
また波長と色にも相関関係があり、短い波長の光は青っぽく、長い波長の光は赤っぽく見えるため、結果的に表面温度の違いによって先ほどのような色の違いが生まれるわけです。
さらには、恒星の色からその年齢までもがおおよそ推定できます。
表面温度が高くて青白っぽく見える星というのは、エネルギーを多く放出している若くてエネルギッシュな星です。一方、表面温度が低くて赤っぽい星は放出するエネルギーの少ない老人の星であるといえます。
■ 惑星の色はどうやって決まるの?
つづいては惑星について見ていきたいと思います。
恒星と違い、地球や火星のような惑星は自分で光っているわけではなく、中心にある恒星(太陽)の光を受けてそれを反射しているにすぎません。つまり、惑星の色というのはその惑星の大気や大地が何色の光を反射するかによって決まるわけです。
まずは、一番身近な地球を例に考えてみましょう。
人類で初めて地球を飛び出した宇宙飛行士のガガーリンは、「地球は青かった」という名言を残したとされていますが、このように地球が青く見えるのは地球の大気が青色を反射しやすい性質であるためです。
同じように、金星であれば全体を覆う厚い濃硫酸の雲が太陽の光を反射して黄色っぽく見えますし、大気の薄い火星の場合は地表面に赤黒い酸化鉄が多く含まれていることから赤っぽく見えます。
なお、月のような衛星についても、太陽からの光を受けて輝いていますので、惑星と同じような理由で色が決まってきます。
■ まとめ
夜空を彩る星たちは今夜もさまざまな色で輝いています。
中でも、恒星の色というのはその表面温度の違いによって変わることがお分かり頂けたでしょうか。
青白っぽい星というのは温度も高く若い星、赤っぽい星というのは温度も低く年老いた星であるというわけです。
一方、惑星や衛星の場合は太陽の光を反射するため、大気や大地の成分によって色が決まってきます。
このように、星の色を見ればその星がどのような性質を持っているのかということも、なんとなく把握することができてしまうなんてスゴイと思いませんか?
(文/TERA)
●著者プロフィール
小さい頃から自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。
