思想家の内田樹氏(写真:ヒラオカスタジオ)「成熟した大人」が少なくなった社会の危機を前に、私たちはどのように豊かさを取り戻したらよいのか。新著『街場の成熟論』を上梓した内田樹氏が語る、再建への道しるべとは?(全2回中の2回目/最初から読む)国の豊かさ=公共財の豊かさ――いまや国民の税負担は、江戸時代の「五公五民」並みと言われるほど増しています。なぜ私たちの国力は落ちつづけ、国民の生活はいっこうに豊か