75頭もの牛が国道を全速力で駆け抜けるという驚きの映像がアメリカから届いた。偶然通りかかった警察官の迅速な対応により、人と牛どちらもケガすることなく事態は収束したという。目撃者は「牛たちの目は輝いていて、本当に楽しそうだった」と証言している。『madison.com』などが伝えた。

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騒動は今月6日午後、米インディアナ州ラポート郡にある国道35号線で発生した。偶然にもこの国道をパトカーで走っていた同郡の警察官デレク・アレンさん(Derek Allen)が、約75頭の牛が対向車線を駆ける驚きの光景に遭遇した。

ラポート郡警察では勤務後もパトカーで自宅に帰るという取り組みを実施していたので、勤務後のデレクさんはパトカーに乗って自宅に向かっていたという。

「道路を走る牛たちは、まっすぐ私の方に向かってきました。全速力で走っていましたね。恐らく時速24キロほどの速さだったと思います」とデレクさんは当時を振り返る。

警察官としてこの事態を放置する訳にはいかないと思ったデレクさんはUターンし、片側2車線の道路を引き返して牛の群れの先頭に移動した。そして周囲の車に注意を促すため、サイレンを鳴らしてパトカーを走らせたという。

その後、事態を聞きつけた刑事のジム・フィッシュさん(Jim Fish)や複数のボランティア、消防隊が駆けつけ、近くにいた目撃者たちも協力して牛たちを囲いへ追い込むことにした。

これだけたくさんの牛を一か所にまとめることは難しかったようで、何頭かは近場にあったフェンスの中へ追いやったが、大半の牛は3〜4キロほど道路を走り続けた。最終的には多くの人の協力により、牛を道路から追い出し囲いの中へ誘導することができた。幸いにも人や牛にケガは無かったという。

この珍事件の目撃者だったドルー・レンツさん(Drew Renz)は「こんなにたくさんの牛が国道を走っているなんて信じられなくて、思わず二度見してしまったよ」と述べている。

またメリッサ・コクズマンスキーさん(Melissa Kuczmanski)も帰宅中に道路を走る牛の群れを目撃したそうで「牛たちはお互いを追いかけているような感じでしたね。みんな目が輝いていて、とても楽しそうでした」と明かした。

今回のハプニングについて、デレクさんは「過去にもユニークなシチュエーションはいくつかありましたが、大量の牛が道路を走っているのは初めてのことですよ。牛は3マイル(約4.8キロ)以上の距離を走り続けていたので、相当疲れている様子でしたね。パトカーで帰宅するという取り組みのおかげで、迅速に対応することができましたし、とても有効な取り組みですね」と語った。

牛が無事に囲いの中へ入れられてから約1時間半後、牛たちは警察官や農家、ボランティアたちの手によって持ち主のもとに返されたそうだ。ラポート郡警察は、逃げ出した牛の牧場主を特定することは無いと公表している。

画像は『southbendtribune.com 2021年2月9日付「Herd of calves ‘mooooove’ down U.S. 35 in LaPorte County stampede」(Photo provided: MWLISSA KUCZMANSKI)』『madison.com 2021年2月8日付「Watch now: 75 cows flee Northwest Indiana farm, stampede miles across major highways」(Provided)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)