【30代夫妻が建てた平屋】施工費2367万円・83平米、天井高3.5mの開放感! 高断熱で冬も結露なし、こたつを楽しめる”おこもりロフト”も|神奈川県相模原市
数年前からブームが続いている、コンパクトかつ高性能な「平屋」。その人気は、今なお衰える気配がない。今回紹介する神奈川県相模原市のIさん夫妻も、「感覚的にもう“平屋”しかない、と。絶対条件でした」と語るほど、平屋の暮らしに魅せられた一組。二人はどのようにして理想の住まいに出合い、どのように暮らしを楽しんでいるのだろうか。マイホームに伺い、完成までの道のりや、実際の住み心地を伺った。
天井高最大3.5m。勾配天井のロフト付きで開放感抜群
■Iさん邸データ
施工費2367万円家族構成夫30代、妻30代竣工年月2024年9月間取り平屋 3LDK+ロフト敷地面積224.35平米建物面積83.22平米住宅性能断熱等級5、UA値 0.47 W/m2・K建築会社アオイ建設Iさん夫妻の暮らす平屋住宅のリビングは18畳(約33平米)。その数字以上に広く感じるのは、天井高は最大3.5mもあるからだ。
「リビングに入ったときに、パッと広さを感じられる空間にしたかったんです。天井は高ければ高いほどいいとお願いしたところ、勾配天井でロフトをつけられるプランを提案してもらいました。『あ、それはいい!開放感があるな』と即決しました」(妻)

ロフトからの眺め。はしご(写真左)は移動できる(写真撮影/片山貴博)
間取図


開放的なキッチンと広いLDK。キッチンのワークトップは高身長の二人に合わせて高めをチョイス(写真撮影/片山貴博)
平屋を強く希望したのは妻のほう。「平屋って特別感がありませんか? 感覚的なことかもしれないんですけど、ずっと憧れだったんです。階段がない分、広さを有効活用できるし、何より移動が楽なので老後も安心です」(妻)
「僕は、最初そこまでこだわりはなかったんですけど、1階と2階でフロアが分かれているのは実際の建物面積より広さを感じにくくもったいないと考えました」(夫)
建具にもこだわり、リビングのドアには天井まで高さがある「ハイドア」を採用した。「ドアの上部が天井まで届いているだけで、部屋の開放感が劇的に変わる。これにはお金をかけた価値があったと思います」(妻)

玄関からリビングに入るドアは天井まで高さがあるオーダーメードのハイドア。黒フレームと半透明のドアはモダンな雰囲気(写真撮影/片山貴博)
スーモカウンターで土地探しからサポートしてくれるハウスメーカーを探した
結婚を機に、土地を買ってマイホームを建てようと決意したIさん夫妻。
何から始めていいのか分からなかったため、スーモカウンター注文住宅に足を運んだのが第一歩だ。
「神奈川県で平屋住宅を多く手掛けているハウスメーカーを紹介してもらいました。土地探しからお願いできたのは良かったですね。この土地なら希望する平屋を建てることはできるか最初から相談できましたから。条件は神奈川県で勤務地である横浜から1時間程度、周囲に坂道がないことでした」(妻)
見学した土地は30件ほど。たまたまIさんがスーモで見つけた土地を、ハウスメーカーの担当者と一緒に見学し、広さ、道路付け、日当たりなどから「ここなら希望の家が建てられます」とアドバイスを受け、決めた。

「庭が欲しかったので、60坪以上あれば平屋を建てても庭が確保できるなと思いました」(夫) (写真撮影/片山貴博)
もちろん予算内で広い土地を求めるとおのずと職場からは遠くなる。Iさんの場合、少し遠くても平屋を建てられる敷地の広さを優先したため、通勤時間は長くなった。
「電車の本数は多くはないですが、最寄駅から徒歩圏なので、車以外の交通アクセスがある立地です。ららぽーとなど大型ショッピングモールのある海老名駅まで、電車でも車でもアクセスが良くて生活圏で不便を感じることはありません。確かに東京の都心に行こうと思うと遠いですが、横浜へのアクセスがよければ十分だと考えました」(妻)
住宅性能も重要。長期優良住宅基準の「断熱性」にもこだわり
見た目の美しさや開放感だけでなく、住まいの機能性も追求した。特に夫がこだわったのは「断熱性」だ。
「というのも、以前住んでいたマンションは結露がひどく、カビの原因になり大きなストレスだったんです」(夫)。断熱材などの建材は長期優良住宅基準の気密・断熱性があるものへとアップグレードした。
「実際に冬を経験して断熱性が高いと実感しました。吹き抜けがあると寒くなるといわれるけれど、本当に暖かいんです。結露も一度も見たことがありません」(夫)。
冬の暖かさにこだわる一方で、窓の数は多めにした。妻が自然な換気を好むからだ。もちろん、その分、全て樹脂サッシを採用して断熱性は確保。
「24時間換気システムという選択もありましたが、やはり窓を開けて、風を感じたいじゃないですか。だからどんな小さな窓でも開閉できる窓にしたんです」(妻)

パウダールームにも採光の窓が。通常なら開閉できないFIX窓を採用することが多いが、Iさん宅は開閉できる窓を採用。プライバシーを守りながら採光と通風の両方を確保している(写真撮影/片山貴博)

「日当たり重視で窓の面積を広く取りたかったんですが、窓から冷気が入るのは避けたかったんです」(夫)。冬でも晴天の日中は暖房しない日もあるそう(写真撮影/片山貴博)
ロフトにこたつを置いて“こもる”のも冬の楽しみ
平屋は部屋数が少ない難点があるが、それはシューズインクローゼットやパントリーなど適材適所の収納を設け、いわゆる“収納だけの部屋”をつくらないことで対策した。
思わぬ副産物もある。
当初は予定していなかった、勾配天井によって生まれたロフト部分が、ちょっとした和み空間になっているとか。「最初は収納として考えていたんですが、冬にコタツを持ち込んでみたら、これはもう抜け出せなくなって……。パソコンを置いてネットをしたり、ごろごろして、そのまま寝てしまったり(笑)。リビングからも見えないので、多少散らかってもOKですしね」(妻)

冬はこたつ空間になるロフト(写真撮影/片山貴博)

収納量抜群なキッチン横にあるパントリー(写真撮影/片山貴博)
また、寝室を除いて、「扉をほぼ引き戸」にしているのもIさん宅の特長だ。玄関の扉も、だ。
「ハウスメーカーのモデルハウスで見たときに、引き戸の玄関っていい!と思って取り入れたんです。開くドアだと、その可動域には物が置けないけれど、引き戸ならそのスペースを無駄にしない。室内も可能な限り、そうしました。リビング横の居室は引き戸だから開け放せばひとつの空間として使えますしね」(夫)。

リビング横の居室との扉は普段はほぼ開けっ放し。LDKと合わせて広さを実感(写真撮影/片山貴博)

玄関扉は引き戸。ドアの開閉が楽で玄関前のスペースを広くとらなくてもいいメリットがある(写真撮影/片山貴博)

上品なグレージュ色のキッチンの壁に白の調理家具がマッチ。飾り棚は入居後にDIYしたもの(写真撮影/片山貴博)

グレーの洗面台もこだわりのひとつ。下はオープンな棚にして無印良品のラタンのバスケットを置きざっくりした収納に。扉をつけずに見た目もすっきり(写真撮影/片山貴博)
「住んでみたら、思っていた以上に平屋にしてよかったなって実感したんです。階段の上り下りがないことがこんなに楽なんだって。それでいてマンションではないから、庭があって、どの部屋からも日差しが入って、開放感がある。広々としつつ、マイホーム全体が自分たちの見える範囲であること。マンションでも普通の2階建ての一戸建てでも味わえない住み心地だと思います。妻の言うとおりでした」(夫)
「たくさんの友人が新居に遊びに来ましたが、みんな“平屋っていいね”と口をそろえてほめてくれます。実際、平屋を建てようとしている友達もいるんですよ」(妻)
Iさん夫妻は、すっかり“平屋”伝道師になっているようだ。
●取材協力
アオイ建設
(長谷井 涼子)
