JRT四国放送

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南海トラフ巨大地震に関する内閣府の被害想定では、県内の死者のうち約1割が、建物の倒壊などが原因とされています。

命を守るため、住宅の耐震化はどこまで必要なのか。

注意すべき家の特徴や気になる費用など、地震への備えを考えます。

(記者)
「支えがないと立っていられないくらいの、激しい揺れです」
「いつ来るかわからない大きな揺れ、そんな揺れに備えて住宅の耐震化という対策があります」

2024年1月1日に発生した能登半島地震。

古い木造家屋を中心に、住宅被害は約11万棟に上りました。

亡くなった人の死因も、家屋の倒壊によるものが大部分を占めています。

地震の揺れから身を守るための住宅の耐震化。

一体どんな工事を行い、費用はいくらかかるのでしょうか。

ある、お宅を訪ねました。

(記者)
「きょうは、よろしくお願いします」

徳島市に住む、インド出身のコインカーさんです。

築約30年の中古住宅を購入し、設計士らによる耐震診断を経て、リフォームの際に耐震化工事を行いました。

(インド出身 コインカー・バンガジさん)
「日本では地震の心配が多いですね」

実際にどのような工事を行ったのでしょうか。

(インド出身 コインカー・アパラナさん)
「最初開けた時は補強物が1つしかなかったので、今はバッテンを入れています。こことここ、他の壁も」

壁の中の柱と柱の間に斜めの補強材「筋交い」を入れたり、柱や梁を金属で固定したりして、激しい揺れに耐えられる構造にしました。

(耐震化の設計を担当・粟田勝さん)
「建物の四方を補強する、バランスのいいやり方をさせてもらった」

(記者)
「見てもわからない」

(耐震化の設計を担当・粟田勝さん)
「見ても分からないですね、壁をはってしまうと全然見えないので」

では、そもそも耐震化が必要なのはどのような家なのか。

まず目安になるのが、「建てられた時期」です。

1981年以前に建てられた住宅は、いわゆる「旧耐震基準」にあたり、大きな地震で倒壊するリスクが高いとされています。

一方、コインカーさんの自宅は築約30年で、「新耐震基準」を満たしています。

しかし、それだけで安心とは言い切れません。

(耐震診断を行った・新居照和さん)
「大切なことは劣化ということがある。つまり建物自身が痛みがあると、そこが弱いだろうということが想像できる」
「基礎のあたりにクラック、ヒビがいったりすると問題」

耐震工事の期間は約1週間。

普段通り生活しながら進めることができ、自治体の補助金も活用しました。

(インド出身 コインカー・アパラナさん)
「補助金で助かりました。安心と思う今は」

木造住宅の耐震改修費用は、県内平均で約290万円。

自治体によっては最大200万円の補助が出ますが、家全体の改修では1000万円以上かかるケースも。

では、費用を抑えるには。

(記者)
「一部屋だけ耐震化したい場合は、太い柱がはいって金物で強化した、耐震シェルターという方法があります」

特定の部屋を頑丈な構造で囲う耐震シェルター。

寝室など、長時間を過ごす部屋の補強に向いていてます。

また、就寝中の被害を防ぐ「耐震ベッド」という選択肢も。

寝室をピンポイントで守る備えとして導入されています。

(住宅課 住宅防災担当・佐藤 誠二 係長)
「一部屋を耐震改修するものなので費用的なメリットであるとか、住みながら生活しながら工事しやすいというメリットがあるので、そういう人にお勧めだと」
「メインで生活している部屋をシェルターで耐震改修することで、地震時に命を守ることになると思う」

家全体、あるいは一部屋だけ。

予算や暮らしに合わせた「住宅の耐震化」も、命を守るための大切な選択肢の一つです。

県の調査によりますと、2023年度時点で、県内にある住宅約30万戸のうち約4万2000戸が、耐震性のない住宅だということです。

耐震化やその診断には補助金を使うことが有用です。

診断費用は6万円ほどですが、補助金を活用すれば3000円~4000円、無料で受けられる市町村もありますので、お住まいの自治体の窓口などで、まずはご確認ください。