【相撲】若隆景 緊急手術 秋場所もピンチ 名古屋場所休場決定 左太腿「コンパートメント症候群」
大相撲夏場所覇者の関脇・若隆景(31=荒汐部屋)が名古屋場所(12日初日、IGアリーナ)を休場することが決定した。6日に師匠の荒汐親方(元幕内・蒼国来)が明らかにした。1日に名古屋市西区の佐渡ケ嶽部屋へ出稽古した際に左太腿を負傷。稽古を重ねられず、調整が大幅に遅れていた。
1日の出稽古を終えて部屋に戻ると患部の痛みが悪化し、病院に救急搬送された。血行障害で神経まひなどを引き起こす「コンパートメント症候群」と診断され、緊急手術。筋肉の壊死(えし)を免れ容体は安定しているが、現在も入院中で、きょう7日も手術を受ける予定という。荒汐親方は昨日、若隆景と電話し「本人は“膝のケガも乗り越えているので。治療に専念して頑張ります”と話していた。大きなケガなので、まずは治すことに専念してほしい」と弟子を思いやった。
5場所ぶりに関脇に復帰し、悲願の大関昇進への足場固めとして注目を浴びていた。10日の取組編成会議で正式に休場が決まれば、2場所ぶり8度目となる。整形外科医によれば、全治は約3カ月とみられ秋場所(9月13日初日、両国国技館)に間に合わない可能性もある。右膝の前十字じん帯損傷、幕下転落も乗り越えた不屈の男に再び試練が訪れた。
▽コンパートメント症候群 骨折や打撲などで筋肉組織などが腫れ、区画内圧が上昇すると筋肉、血管、神経などが圧迫される。処置が遅れれば筋肉壊死や神経まひを引き起こす。ランニングなどの激しい運動で発症することもあり、強い痛みが特徴。プロ野球のオリックスや阪神などで活躍した糸井嘉男氏が日本ハム時代に発症したことでも知られる。
《相撲を取れるまで約3カ月かかる》横浜市・松宮整形外科の松宮是哲院長は「(筋肉内の)出血した血の塊を取らないといけない。出血が止まれば、筋肉損傷の対応。最初は安静にして、他の筋肉が落ちないようにリハビリする。相撲を取れるまで3カ月ぐらいかかると思う」と見解を示した。力士人生を脅かすケガではなく「関節や軟骨、肩は、なかなか元通りにならない。筋肉そのものは損傷しても回復するので、元通りになると期待される」と後遺症もないという。
コンパートメント症候群は膝から下の箇所に多く、太腿に症状が出るのはまれ。「太腿は一般的ではないけど、手術する判断をしたということは相当筋肉内の出血量が多かったということだと思う」と話した。

