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クリストファー・ノーラン監督最新作『オデュッセイア』は、破格のロケーションやスペクタクル映像ですでに注目を集めている。その分、撮影現場は試練も多かったようだ。主人公オデュッセウスを演じたマット・デイモンとノーランが明かしている。

本作の原作となるのは、ホメロスによる古代ギリシャ叙事詩『オデュッセイア』。未開の島に上陸したオデュッセウス一行が、単眼の巨人キュクロプス、ポリュペモスに捕らえられ、洞窟に閉じ込められてしまう場面は、この一大巨編のハイライトの1つでもある。リアリティにこだわるノーランは、キュクロプスを全編CGで描くのではなく、アニマトロニクスや人形操作、さらに高さ60フィート(約18メートル)規模の装置を用いて現場に出現させ、本物の洞窟で撮影を行った。

撮影が行われたのは、ギリシャ・メッシニアにあるネストル洞窟。英のインタビューにて、デイモンは「洞窟の入り口でブーンという音がしていました」と振り返っている。

「映画の中でもその音が聞こえると思います、というのも、洞窟の入り口のすぐそばに、何千匹というミツバチがいたんです。中に入るには、このミツバチのカーテンを通らなければいけませんでした。」

またノーランが語ることには、洞窟のシーンで40頭もの羊が登場したため、内側では「かなり刺激的な臭いがした」とのこと。

「しばらくすると、すごく、すごくジメジメして臭くなりましたよ。でも、これまでにも何度も洞窟のセットを建ててきましたが、本物の洞窟で撮影するのは、まったく感覚が異なります。入口の岩を除けて暗闇に入っていくと、すごく重苦しく感じます。それがリアルな感覚を与えてくれました。」

『TENET テネット』(2020)では、大型旅客機が建物に突っ込むシーンを実写でなど、ノーランの撮影秘話には枚挙にいとまがない。『オデュッセイア』でも洞窟での撮影以外に、驚きの逸話が数々潜んでいるはず。本国での公開に向けて、ノーラン自身から、そしてキャスト陣からどんなエピソードが明かされるか楽しみに待ちたい。

『オデュッセイア』の主人公は、イタカの王オデュッセウス。トロイア戦争を終えた彼は、故郷イタカへ帰還するため海へ出るが、その旅路は10年に及ぶ過酷なものとなる。荒れ狂う海、怪物、神々、誘惑、そして故郷で待つ家族。英雄の冒険譚であると同時に、帰るべき場所を目指す男の物語でもある。

主演を務めるのは、ノーラン作品では『インターステラー』(2014)『オッペンハイマー』にも出演したマット・デイモン。オデュッセウスの息子テレマコス役にトム・ホランド、妻ペネロペ役にアン・ハサウェイ、ペネロペに求婚するアンティノオス役にロバート・パティンソンが名を連ねる。さらに、シャーリーズ・セロン、ゼンデイヤ、ルピタ・ニョンゴ、ジョン・レグイザモ、ジョン・バーンサルら豪華キャストが集結した。

本作は2026年7月6日にワールドプレミアを迎え、その後、本国で映画批評家向けの試写が始まる見込み。米公開は2026年7月17日で、日本公開は9月11日予定だ。

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