7月5日に放送されたNHKスペシャル「私の往生際 養老孟司が見つめた“生と死”」は、肺がんが見つかった養老さんの闘病生活を捉えたドキュメンタリーだった。テーマは深刻なのだが、養老さんの表情に不思議と深刻さや悲壮感はない。それは長年、解剖という仕事で遺体と向き合い、また「死」を一つのテーマとして考え続けたゆえだろうか。なぜ養老さんは死を身近に意識しながらも淡々と、それどころかどこか明るく暮らしていら