スポニチ

写真拡大

 ◇セ・リーグ ヤクルト4―3巨人(2026年6月30日 弘前)

 38年ぶりの青森勝利だ。ヤクルトは30日、弘前で巨人に4―3で逆転勝利し3連勝。阪神と並んで6月19日以来11日ぶりに首位に再浮上した。前回の青森での一戦だった88年は青森県営で、池山隆寛監督(60)が決勝の先制ソロ。この日は本塁打も適時打もなしで4点を積み重ねた。ドラフト同期入団で、楽天では共にコーチも務めた巨人・橋上秀樹監督代行(60)との初対決を勝利で飾った。

 球団38年ぶりの青森での試合は、小技で沸かせた。適時打なしで4得点。池山監督は「良い走塁とか、しっかり送れるとこは送って、良いところで(作戦が)決まってくれた。得点が入ればどんな形でもいい」とうなずいた。

 38年前は豪快な一発で沸かせた。88年7月17日に青森で行われた広島戦で決勝ソロ。地方球場での試合は「年に1回しかない。どんなドラマが起こるか分からない」と言う。

 現役時代は持ち味で魅せたが、今回は采配でドラマを起こした。試合前までわずか14個とリーグ最少の犠打だが、この日は2つのバントも指示。3点は内野ゴロの間に奪った。

 2点を追う8回1死一、三塁で、一塁走者の岩田がリーグトップの20個目となる二盗を決め、好機を拡大。1点差に迫ると中村悠の二ゴロの間に快足を飛ばし、生還した。岩田は「足で何とか貢献できるようにといつも考えている。打てない中でも違う攻撃の仕方がある」。大勢、マルティネスから計3点を奪って逆転し、指揮官は「そこが大きい」と目を細めた。

 特別な一戦だった。グラウンド入りすると真っ先に巨人・橋上監督代行の元へ向かった。「凄いことになったね」と笑顔。指揮官として初対決が実現した。83年のヤクルトドラフト2位が池山監督、同3位が橋上監督代行。同学年で洗濯や掃除当番を一緒にするなど、下積み時代を過ごした。指導者になってからも名将・野村克也監督の下で楽天のヘッドコーチを橋上監督代行が、打撃コーチを池山監督が務めた。池山監督は「そういう運命だったんだよ。(空の)上で野村さんが動かしてるかも」と笑った。

 「まだまだ。引き続き良い戦いができるように」。豪快さだけでない「ブンブン丸」野球を見せつけた。(小野寺 大)

 ▽ヤクルトの前回青森での試合 88年7月17日、青函トンネル開通記念だった広島戦が青森県営球場で開催された。初回に3番・池山が決勝弾となるバックスクリーン左への先制の120メートルソロ。前日の函館に続き2戦連発となった。さらに2回には杉浦が54打席ぶりの2ラン。試合は5回降雨コールドとなり、4―1で勝利した。